お部屋探しをするのにいちばんいい時期はいったいいつなんでしょう。
不動産屋さんに聞くと恐らくみんな口を揃えて「今です。」って言うでしょうね。
商売なんだから仕方ありませんが・・・。
結論を言ってしまえば、お部屋探しにいい時期なんてないと思います。
思い立ったが吉日という言葉もありますし、その時々でそれぞれの人の都合で引越しをする時期または、したい時期がその人の一番いい時期なのでは・・・。 なんて言ったらおしまいですが、賃貸業界には繁忙期と閑散期という言葉がありますがこのあたりの説明が答えになるかもしれません。
また、季節によって出回る物件のタイプが違いますので是非参考にしてみてください。
目次
賃貸業界の年間サイクル
1年を12ヶ月に割って説明します。
10月~3月 | 繁忙期 | 賃貸業で1年のうち、いちばん忙しい時期とされ、地方から上京してくる人も一番多い。 新入学・就職が多く、独身向けのワンルーム・1K・1DKが市場を埋め尽くします。 よって家賃単価は1年でいちばん低い。 |
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4月~6月 | 4月にはいるととたんに市場が独身向けから2部屋以上のファミリー向けへと変わります。 定期的に配布される間取り図面を見ても明らかにわかります。 ここからの時期は6月の結婚シーズンに向けての新居探しや転勤によるお部屋探しが多い。 繁忙期より客数はかなり減るが家賃単価は上がるのが特徴。 | |
7月~9月 | 閑散期 | 梅雨入りから客足は減ります。 しかし今では一年中転勤する会社があるのでこの時期も暇とは言えない。 10月にはもうひとつの結婚シーズンがあるので、ファミリータイプも出る。 |
上の表をご覧になってお分かりのように、10月頃から翌3月いっぱいまでを業界では「繁忙期」と呼んでいます。
特に首都圏の不動産屋さんはほんとうに忙しくなるんです。
新入学で上京される学生さんの数が圧倒的に多く、どこの不動産屋さんをのぞいても特に土日は朝からお客さんでいっぱいになります。
この時期にお部屋探しをする方は来店予約を入れておくことをおすすめします。
余談ですが、この時期のお客さんは短期決戦タイプ(入学までに引っ越しを終えなければならず、お部屋探しのためにわざわざ上京してくるのでとにかく時間がない)がほとんどですので不動産屋さんの側から見れば非常に回転がはやく、物件さえあれば次から次へと決まっていくとってもおいしい時期でもあるのです。
週末ですと一人で5~6件くらいは契約できます。・・・ということは接客は10客以上はしているでしょう。 もうへとへとです。(笑)
いい担当者に巡り合えば、こんな切羽詰まった状況の時でも物件情報がポンポン出てきます。
よい担当とそうでない担当との違いは頭の中に入っている物元業者や賃貸物件リスト、その他引き出しの数に尽きます。
またその物件を実際に知っているので言葉に真実味があり、内見に行く前に決まっているというのが常なんです。
そういう優秀な担当者は決まってこう言います。
「内見は決めるかどうかを見に行くのではなく決めた物件を確認しに行くだけ」と。
この時期は一軒の物件情報に対して何人もの人が狙っていると考えていいでしょう。
ということは、「決めるかどうか見に行ってから決める」というのがいかに危険なことか(良い物件ほど見に行っている間に決まってしまう)を不動産屋さんはよく知っています。 だから机上で決定をもらえるだけの物件説明ができなければいけないのです。
優秀な担当者は机上で物件を決定し、その場で即物件申し込みをし、そのあと確認で内見に出かけます。
ここだけの話ですが、万が一実際に見に行ってどうしても気に入らなかったらキャンセルすればいいのです。
めぼしい物件を押さえておくのとそうではなく、見て気に入ったのにほかにとられてしまって最初からやり直しというのとどちらがいいかは一目瞭然ですね。
お部屋探し当日は時間がなくても事前の担当者(不動産屋さん)探しがいかに大事かもわかっていただけたでしょうか?
もしあなたの担当者が「とりあえず見に行ってみましょうか?」なんてのんきなことを言っていたらあなたから言ってやりましょう。
「私はこの物件が気に入りました。申し込みをしてから確認しに行きたいんです。」と
まとめ
お部屋探しにいい時期を知るというのは、自分が住みたい物件のタイプが市場に出回る時期を見極めるということが言えます。
だから単身者は、業界でいう繁忙期をあえて狙い、ファミリーはその時期を外すなどの策などが考えられます。
先ほど、自分が引っ越したい時期がいちばんいい時期だと言いましたが、結局お部屋探しはタイミングです。
業界的にいい時期でも本当に住みたい物件が出てくるとは限りませんが、その時期が賃貸業界的にどんな時期なのかを知ることによってそんな物件と巡り合う確率も上がるのかもしれません。
実はお部屋探しにいちばんいい時期を狙ってお引越しするというよりも、お引越しをしなければいけない時期がどんな時期なのか知りたい人のほうが多いのではないでしょうか。
いまはお部屋探しに向きませんよっていわれて、じゃあその時まで待ちますなんて言っているといつまでたっても引越しできませんからね。
ということは、やっぱりあなたがお引越しを考えた時がいちばんいい時期なんですよ。
今すぐお部屋探しをしなきゃ・・・という人もそうでない人も、まずは「【重要】お部屋探しの方法」をご覧になって是非効率のいいお部屋探しを実践してくださいね。
おまけ:一年中が引越しシーズン
冒頭でも言いましたが、お部屋探しの一番いい時期を不動産屋さんに尋ねると誰もが「今です。」っていう理由を営業的な側面から説明します。
以下は私達がよく使った応酬話法ですが、賃貸業界に入るとまずこのようなことを教えられて、せっかく来店してもらったお客様を逃さないようにしていました。
10月~3月
今の時期は1年でいちばんお部屋が動く時期なんですよ。
だからたくさんのお部屋の中から選ぶことができるんです。
いちばんいい時期でしょ。
(年内向け)
年を明けるといい部屋が無くなっちゃいますよ。
今がいちばんいい時期です。
(年明け向け)
3月ぐらいになると合格発表が全部終わってお客さんも多くなるし、部屋も無くなりますから今が一番いい時期なんですよ。
4月
よかったですねー。 みんな3月中に入らなければいけないお客さんばかりで忙しかったけど4月に入っちゃえば落ち着いて選べますよ。
あと、3月完成に間に合わなかった新築の情報なんかもありますから、今がいちばんいい時期ですよ。
5月
6月にはいって梅雨どきに引っ越す人は少ないですから・・・。
物件も少ないし、この時期に空く部屋は何か訳ありです。
梅雨前にお部屋決めるには今がいちばん良いんですよ。
(梅雨時向け)
内見は雨の日が良いんですよ。
お部屋は晴れの日はわからないけど、雨の日のいちばん条件が悪い時に見ておいたほうが、あとあとこんなはずじゃなんてこと無いですから・・・。
お部屋探しは今がベスト!。
8月~9月
10月は結婚シーズンですよね。
それに向けていまお部屋探しされてる方が多いです。
ということは、新居が決まって、長年住み慣れた単身者用住居を出ますよねえ。
今の時期、いい部屋が多く空くんですよ。
いかがでしょうか?
年間を通して、お客さんがいつ来ても不動産屋さんは「お引っ越しは今が一番いい時期です。」って言うんです。
(笑っちゃうけどなんとなく納得しちゃうでしょ?)
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