こんにちは、takuyaです。
僕は、当サイトでも度々保険相談の利用の仕方やFPの選び方などについて解説しているのですが、それまでの死亡保障の考え方が見直される出来ごとが以前ありました。
僕らは当たり前のように話しているんですが、実はまだ知らない人が多いのではないかと思い、今日はそのことについてまとめてみたいと思います。
目次
注目すべきは、子を持つ親の遺族基礎年金
以前は父を亡くした子を持つ母や子が対象だった
18歳未満の子を持つ母親や子が、父親(夫)を亡くして母子家庭になった場合に遺族基礎年金をもらうことができます。
これは、家計の大黒柱である夫が亡くなった場合に、妻と18歳未満の子どもが生活できるようにと考えられた重要な制度です。
また、18歳未満の子がいる妻やその子が支給対象ですので、子のいない家庭もしくは、18歳以上の子のいる家庭は対象外です。
そうです、遺族基礎年金は『18歳未満の子を持つ夫を亡くした妻や子』、いわゆる母子家庭のみが対象でした。
しかし、平成26年4月に年金機能強化法と言う法律が施行されて、父子家庭にも支給要件が拡がったんです。
年金機能強化法の施行
平成26年4月1日、年金機能強化法と言う法律が施行されました。
この法律は大きく分けて3つの柱で出来上がっています。
1. 国民年金保険料の取り扱いの変更
2. 産前産後休業中の保険料免除のスタート
3. 年金の受取りなどの仕組みの一部変更
今回僕が注目したのは、3番目の『年金の受取の仕組みの一部変更』についてです。
実はこの中に先ほどお伝えした、父子家庭にも遺族基礎年金の支給がされることになったと言う項目が入ってるんです!
父子家庭で支給される遺族基礎年金はどれくらい?
実際に父子家庭が受け取れる遺族基礎年金の概要を簡単にまとめてみたいと思います。
父子家庭が遺族基礎年金をもらえる条件
■ 18歳未満の子を持つ父子家庭
※ 厚生年金の場合、孫、祖父母なども含まれる場合がある
■ 国民年金の保険料の支払いが期間中の2/3以上ある
■ 死亡した月の前々月までに1年以上の保険料支払いがあること
■ 平成27年4月1日以降の父子家庭であること
受け取れる遺族基礎年金の金額
父子家庭が受け取れる遺族基礎年金の金額は以下の通りです。
■ 夫+子1人・・・月額83,716円(年額1,004,600円)
■ 夫+子2人・・・月額102,425円(年額1,229,100円)
■ 夫+子3人・・・月額108,658円(年額1,303,900円)
妻の生命保険の考え方も変わる!
妻に生命保険は必要?
妻の生命保険を考える時、死亡保障についてはいくつか考えるべきポイントがありました。
妻の生命保険を考える時、その妻が毎月の生活費のどれくらいを負担しているのかを考えることが必要でした。そして、万が一の際には夫が仕事をしている間の子守(ベビーシッター代など)に必要なお金なども考える必要がありました。
そして、必要保障額を導き出した結果、足りない部分を収入保障保険などを利用して保障を確保していました。
年金機能強化法で妻の保険が変わる!
しかし、昨年施行された『年金機能強化法』の影響で、その考え方が変わりつつあります。
前項でも挙げたように、妻に万が一のことが怒った場合、それまで受け取ることのできなかった遺族基礎年金を父と子が受け取ることができるようになりました。
もし、必要保障額の計算を行った結果、足りない金額が遺族基礎年金の受け取れる金額の範囲内に収まる場合には保険が必要なくなります。
子のいる妻は死亡保障が必要ないと言うケースが出て来るんです。
死亡保障に加入している妻は保険の見直しが必要になる
以上のことから、今すでに何らかの死亡保障に加入している子を持つ妻は、自分の加入している保険を確認してみることをお勧めします。
もし、何らかの死亡保障に加入にしている場合、改めて必要保障額を再計算してみてください。
そして、もし不足分が新しくなった遺族基礎年金で足りることが判明したら保険の見直しをおこないましょう。
毎月支払っていた保険料が少しでも減らせたら、他の必要な部分に回すことができます。
この話が当てはまる人は子どもがいる訳ですから、子どもの教育費などに少しでも充てることができたら嬉しいですよね。
まとめ
いかがでしたか?
このように、僕らの知らないところで色々と法律は変わっています。
でもこの法律ってものすごく重要じゃないですか?
特に子を持つ親は絶対に知っておいた方がいい情報です。だから、この記事を見てくれた人はすぐに保険証券を確認してみてくださいね。
- 今までは母子家庭しか遺族基礎年金をもらえなかった
- 平成26年4月からは父子家庭でも遺族基礎年金をもらえるようになった
- 妻の保険の見直しをする必要が出てきた
この3点をしっかり覚えておいて、必要保障額の計算や保険の見直しを行って、本当に必要なところにお金を使えるようにしましょう。