入居者と契約者が違うってどういうことでしょうか。
例えば水商売の方などは、ごく一般の見方をすれば年齢の割りに高い家賃のマンションを希望されます。それなりの収入を得ているので当たり前のことなんですが賃貸の審査というものは融通がきかないもので、水商売の方のお部屋探しは審査が通りにくく大変だってよく聞きます。
わかりやすく説明すると、例えば20代の飲食業(水商売としましょう)にお勤めの女性の場合、頑張って働いてらして月収100万稼いでいるとします。
収入だけ見ると30万円くらいの家賃のマンションに住める計算なのですが、入居申し込み書に正直に書いてしまうとまず審査に通りません。
その理由としては
- 一般常識からみて20代女性の収入ではない。
- 水商売は安定収入の職とは見られない
- 周辺住民と生活パターンが逆なので敬遠されがち
せっかく余裕で家賃が払えるのに残念なことですね。
私の経験上、入居審査で収入面の安定さ(家賃を滞納なく払ってもらえるのか)とトラブル回避(周りから苦情が来ないか)の面から見ると上の項目の理由が当てはまってしまうということなのでしょう。また、古い言い方ですが世間体というのもあるのかもしれません。
あくまでも大家さんが判断することですので、仕方がないことです。
そのため客付けの不動産屋さんは、なんとか審査を通す為にあらゆる手段を講じることになるのですが、そのひとつとしてはじめから自分以外の人に借りてもらうという方法があります。これは身近な人に契約者になってもらい、本人は入居者として契約書に記入するということです。
この場合、どんなことに注意したら良いのでしょうか。
まず、お部屋を借りる際は、必ず借りる人の収入が問題になります。通常ですと家賃の3倍以上と言われています。次にその方と同等以上の保証人が必要です。この2人を用意できればOKです。あとは契約者と入居者の関係をどう説明するかですが、それはいろいろなパターンが考えられますので担当の不動産屋さんに相談してみて下さい。
ちなみに、うそを言って入居すればいいと言っているのではありません。
契約書には賃貸契約をする契約者と、実際にそのお部屋に住む入居者が明記されます。通常は契約者と入居者が同じなのですが、このケースは契約者と入居者が違うということだけです。
当然ですが、契約書に書かれた入居者と違う人が住んでいたり人数が増えていたりすると当然契約違反です。
最後に、相談する不動産屋さんについてですが、もちろん一般的なお店で相談してもいいのですが、例えば自分が働いているお店の近くで営業している不動産屋さんなどはこの手の物件探しに強く同様の事例を多く扱っていますので、同じような方が多く住んでいて、生活パターンの違いで気を使う必要のない物件や審査の通りやすい物件を数多く紹介してもらえると思いますし、わざわざ他の人に契約をしてもらわなくてもいいかもしれません。また、同僚に紹介してもらった不動産屋さんも成功率が高かったりします。
このようにすべてを任せられる担当者に正直にお話して、入居申請の方法はある程度下駄を預けてみましょう。
百戦錬磨の不動産屋さんが必ず何とかしてくれるはずです。