毎日不動産やお部屋探しに携わっている私たち不動産のプロにとってそれは意外な質問かもしれません。
なんて逆に聞いてしまったりして・・・。
でも自分が引っ越したいと思った時がベスト。これ実はホントなんですよ。
しかしインターネットを見てみるとこのようなお部屋探しの時期やタイミングの質問があまりにも多いので逆に驚いたりしています。
そこでまず、必ず当てはまる引っ越しの理由2つと、私たち不動産のプロから見た年間の賃貸物件の傾向から賃貸のお部屋探しで一番いい時期を見極めるための方法をアドバイスします。
これを見ていただければ引っ越しのタイミングは自分自身で決めるものだということがわかっていただけると思います。
目次
引っ越し時期を見極めるための2つの理由とは
「引っ越さなければならない」と
「引っ越したい」
とでは時期を選ぶ自由度が異なります。
私たち不動産業者にとって前者は大歓迎です。
この方たちは往々にして引っ越し時期に期限がある方が多いので早期決定率が高いからです。
一方後者は「良い物件があれば」とか「別に急いではいないんですが」などとよく言われます。
「また来ます」なんて言われたら長期戦を覚悟する場面でもあるのですが、逆にお付き合いしていくうちに仲良くなって、信頼関係が成立することもしばしばなので一概に敬遠するのもどうかと思っています。
1年365日この仕事をやっていると、どの時期に来られてもベストなお部屋を提供しているという自負もあるんですが社会には節目というのがあって、その影響を受けやすいのも賃貸物件なんです。
ということで引っ越しの時期を考えるうえで、まずあなたの都合を
引っ越さなければならないという「社会的理由」と
引っ越したいという「私的理由」の2つの理由のどちらに当てはまるかを考えてみて下さい。
そして賃貸物件というのは季節や節目に応じて、「空室」として出てくる物件の数や種類に傾向がありますので、あなたの「引っ越しの理由」(上記)と「社会の節目による賃貸物件の傾向」とを照らし合わせることによってあなたのお部屋探しのベストな時期とタイミングがわかるはずです。
2つの理由で変わる不動産店の対応
何とも嫌なタイトルですが、先ほども言いました通り「いついつまでに引っ越さなければならないんです」というお客様には俄然やる気が出てしまうのは営業をする人間ですから、ここは正直に白状してしまいますが、我々も当然お客様のやる気を確認?するためかどうかは別として必ず最初にお尋ねすることがあります。
ということです。
社会的理由
自分の選択が及ばないところで決められた引っ越しということで、主には「転勤」などがそれにあたるでしょう。
引っ越さなければならないということで言えば「結婚」なんかも入りそうです。
つまりは、社会生活の節目ごとの引っ越しには期限があるっていうことです。
※賃貸の更新を機に引っ越しというのもありますが、別に更新すればいいことだし引っ越したければ更新前でも可能なので社会的理由にはなりません。
東京では新入学の時期になるとたくさんの人がお部屋を探しに上京してきます。そのほとんどの人が3月いっぱいまでに引っ越しを終えないといけないわけですからまさにお部屋の争奪戦が繰り広げられるわけです。
新入学にしても転勤にしても社会の節目で毎年必ずやってきます。結婚も春と秋にいわゆるシーズンというものがありますよね。
その時、賃貸業界にはどのようなことが起きるかというと、この時期には「同じ傾向のお部屋が大量に動く」ということになり、これがいわゆる賃貸の繁忙期ということになります。
私的理由
いわゆる気分転換ってやつです。ある日突然引っ越ししたくなるなんて人もいるでしょう。
いつでもいいので良い物件が見つかったら引っ越したい。
あの街が好きなのでいつか住んでみたい。
特長は、自分で決心しない限り引っ越しできない。でも引っ越したい気持ちはある。って人。
引っ越しのタイミングや良い時期を調べている方は、この私的理由の方が多いのかもしれませんね。まさにこのページをご覧になっている方ですね。
ここまで言えばどちらの理由の方が不動産屋さんに歓迎されるかは一目瞭然ですね。
何度も言っていますが、前者であることは言うまでもありません。
では後者の人は不動産屋さんで何といえばいいのか?
先ほどの質問「いつ頃お引越しをお考えですか?」と聞かれて、正直に「急ぎません」っていうと「じゃあ、その時に来てね」って言われかねませんよね。そこで、いまから紹介する節目別の賃貸物件の傾向を見て、「今だ」という時期を見つけてください。
そうすることによって、あなたも「引っ越し期限」を設定できるようになると思います。
「いつ頃お引越しをお考えですか?」と聞かれたらしっかり引っ越し期限を言うだけでお互いが目標を共有できるので、きっと効率的で有意義なお部屋探しができるでしょう。
では、その参考になるデータをご覧ください。
節目別賃貸物件の傾向
10月~翌3月
東京の不動産屋さんが年間を通して一番忙しくなる時期として知られていますが実際はどうでしょうか?
この時期の混雑の理由は、新入学の学生と新社会人の新居探しが重なるからです。
どちらも単身入居がほとんどですのでワンルームタイプ(1R・1K・1DK・1LDKなど)が対象になります。
この節目の特徴は、探す人も部屋を出る人も増えるということです。実際には10月から動き始める人は少ないです。やはり本格的に物件が動き出すのは年が明けてからでしょう。
賃貸物件の退去申請は1~2か月前とされていますので、仮に3月に入居が希望だった場合、1月にならないと空き予定として出てこないことになります。
この時期は内見(実際にお部屋の中を見ること)したくて空室になるまで待っていようとしても、内見しないで決めてしまう人が多いので、もしその時に空いている他の部屋があれば、そこを見せてもらって、よさそうであれば空き予定のまま契約する方が多いのもこの時期の特長です。
たしかに不動産屋さんも忙しそうだし、一見避けたほうがよさそうに見えますが、動くお部屋の量がハンパないため、たくさんの情報を見ることができます。即決できる人は逆に一番いい時期ではないでしょうか。
任せたい不動産屋さんが見つかったら「予約」して行けば待たされることもないですよ。
4月~6月
学生さんや新社会人の方でも、もし4月に入ってからでも引っ越しOKということならとてもいい情報があります。
それは3月いっぱいの完成を目指していた新築物件の工期遅れによるキャンセル狙いです。多少お部屋探しに余裕のある方は不動産屋さんに言って情報提供をお願いしておきましょう。
その後の賃貸市場は単身からファミリー物件へとシフトしていきます。結婚シーズンに向けてのお部屋探しです。
基本的に賃貸契約期間は2年ですので、契約期間満了で引っ越しすれば、ほぼ同じ時期に空きが出てきます。
つまり2年前の結婚シーズンに入居したカップルが、2年後に退去するというサイクルが多いのでこの時期には2部屋以上のファミリータイプと呼ばれるお部屋の情報が多いのです。
同時に6月は梅雨に入ってきますのでお部屋探しは敬遠されがちですが、現地の内見は雨の日がおススメなんです。
日当たりなどは周りを見渡せば見当がつきますが、雨の日のジメジメ感は晴れた日ではわかりません。
不動産屋さんも比較的空いているのでゆっくりお部屋探しができますよ。
7月~9月
梅雨から夏の暑い時期にはさすがに引っ越し人口もさほど多くないので空室も客足も減るのが実情です。
しかしこの時期でも転勤をする会社などもあるので全く暇かと言えばそうでもないでしょう。
また、10月には2度目の結婚シーズンを迎えますのでその時期に向けて徐々に忙しくなっていきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
引っ越しに一番いい時期は実は本人次第で、その時の賃貸傾向を見ながら自分で決めるのがベストです。
単身者向けやファミリー向けでおすすめの時期も確かにありますので当ページを参考にしていただければ幸いです。
東京でお部屋をお探しの際は是非当店にもご連絡していただければいろんなお話をさせていただきますよ。
こちらの記事にもタイミングについて詳しく書いてありますので合わせてご覧ください。↓↓