あまり水やりをしなくてもいいイメージのある多肉植物ですが、お手入れも簡単で園芸初心者でも育てやすいのが特徴です。
育て方の基本さえ抑えておけば枯らすことはありません!今回は、多肉植物のお手入れの基本と、初心者におすすめの種類をご紹介しますので、ぜひご自分で育ててみてください。
目次
多肉植物には種類がたくさん!
多肉植物と一口に言っても、種類がたくさんあります。大きく分けると、成長する季節による分類があります。
春秋型
春秋型は、春と秋に成長するタイプで、夏と冬はじっと大人しくしています。水やりもほぼいりません。温かい気候が好きなので、冬は室内で過ごします。
夏の生育は緩く、冬にはほぼ休眠します。
温度が5度以下にならないように管理をしましょう。
- セダム
- エケベリア
- ハルオシア
など。
夏型
日差しが大好きで夏の間に成長します。4〜10月の、気温が20〜30度くらいの時期が一番元気です。
ただ、直射日光は苦手なので、あまり強い日差しが当たらないように気をつけます。冬は休眠期なので室内の暖かいところで過ごします。
温度が5度以下にならないように管理をしましょう。
- カランコエ
- アガベ
- アロエ
など。
冬型
冬型は夏型と反対で、冬に成長し夏は休眠期になります。暑さに弱いので、5〜20度くらいの涼しい気候の時に元気になります。
夏の蒸し暑さは苦手なので、涼しい日陰に置いてあげましょう。
- アオエニウム
- セネシオ
- クラッスラ
- フォーカリア
など。
種類に応じたお世話が大事。お手入れの基本
春秋型など生育の時期に合わせた分類は、あくまでも目安です。お世話の方法も大まかにありますが、やはり植物の状態を見ながら管理することが大事です。
例えば夏型、冬型は休眠期に当たる時期はほぼ放置でも大丈夫ですが、弱っていないかどうかは時々チェックしてみてください。
多肉植物は体内に水分を溜め込んでいるので、やや乾燥気味に育てるのがコツ。水をやりすぎると逆に元気がなくなります。
春秋型のお手入れ
風通しの良い温かいところで育てます。夏は直射日光が当たらないようにして、蒸れて根腐れしないように気をつけます。冬は日当たりのいいところに置いてあげましょう。
水やりは、春と秋は土の表面が乾いたらたっぷりあげます。3月頃・9月頃から少しずつ水を増やし、6月・11月を過ぎたら少なくしていきます。
冬は月に1回程度、夏は月に2〜3回で十分です。
春と秋は液体の肥料を2週間に1回あげてください。
夏型のお手入れ
5〜9月の夏の間は土が乾いたらたっぷりお水をあげましょう。冬は休眠期になるので、水やりはいりません。ほぼ放置でOKです。ただし、葉っぱがシワシワになっていたら水を欲しがっているサインです。
花が咲くタイプは夏に開花しますが、開花すると株が弱るのである程度成長するまでは花芽をカットしたほうがいいでしょう。
夏の間は液体の肥料を2週間に1回あげてください。
冬型のお手入れ
冬型は、冬の間は土が乾いたらたっぷりお水をあげます。夏はほぼ水やりはいりません。春と秋は風通しの良い、涼しいところで育ててください。
ただし、葉っぱがシワシワになっていたら水を欲しがっているサインです。これは夏型と同じですね。
冬の間は液体の肥料を2週間に1回あげてください。
多肉植物の病気のサイン
生育期には、
- 土が乾いたらたっぷりお水をあげる
- 2週間に1回くらい肥料をあげる
というのが基本ですが、葉っぱが黄色くなるなど変色していたら根腐れしているのかもしれません。
傷んでいる根を切り落としてから新しい土に植え替えてあげます。くれぐれも、水のやりすぎには気をつけましょう。
また、葉っぱに黒い点が出てきたら黒点病かもしれません。湿度の高い日本ではかかりやすい病気なので、日当たりと風通しの良いところに置いて、蒸れないようにしてあげてください。
多肉植物の増やし方
多肉植物は、葉っぱから増やしていくことができます。取れてしまった葉っぱを利用するか、元気に成長している葉っぱを使います。
増やす時には葉の付け根から根と子供が出てくるので、付け根がきれいなものを選ぶのがポイントです。
◆多肉植物の増やし方(葉挿し)
- バットの上に乾いた土を広げます。
- 土の上に葉っぱを置きます。
- 根が出てきたら根の部分だけに少し土をかけ、水を少しあげます。
葉っぱは土に埋め込むのではなく、仰向けに置くだけ。置いておくと根が出てきて、2週間ほどして子供がつきます。
増やす時期は、春か秋の暖かい時期がおすすめ。春秋型の場合は生育期に入る少し前、2〜4月、9月頃に行うのがいいでしょう。
初心者におすすめの多肉植物厳選3選
それでは、初めてでも育てやすい品種を厳選して3つご紹介します。
エケベリア
春夏型の多肉植物。薔薇のように広がる美しい葉っぱが人気です。温暖な気候が好きなので、日当たりの良い場所があれば育てるのが簡単な品種です。
セダム
セダムは乾燥に強い品種なので、水やりが苦手・・・という人でも大丈夫。ベンケイソウとも呼ばれていますが、非常に丈夫な植物で、肥料もそれほどいりません。
伸びた部分をカットしてどんどん増やしていけるのも魅力の一つです。
カランコエ
カランコエはオレンジやピンクなどカラフルな花が楽しめる多肉植物です。開花時期は冬から春にかけてですが、園芸店では1年中見ることができます。
まずは小さいものからチャレンジ!
多肉植物は、なんといっても水やりの回数が少なくて済むのが魅力。これまでいろいろ植物を育ててみたけどうまくいかなかった、という人でも大丈夫です。
まずは小さなものから育ててみませんか?