アロマテラピー検定に興味があって受験してみたいけど、独学で大丈夫?やっぱりスクールに通わないとダメ?
はい、独学で合格できます!
独学で学習を進める上で必要なものから、勉強の方法までご紹介しますので、この通りにすればアロマテラピーがまったく初めての人でも無理なく合格できる情報が盛りだくさんです。
目次
アロマテラピー検定とは
アロマテラピーとはどういうものか、基礎から学びその知識を日常生活に役立てるための検定です。公益社団法人日本アロマ環境協会が主催する検定で2級と1級があります。
受験資格は?受験方法など
アロマテラピー検定はどなたでも受験することが出来ます。認定校などに通う必要はなく、独学での受験が可能です。
年2回、5月と11月に試験が行われています。2級と1級の試験は同日に行われるので両方受験することも可能ですし、2級から受ける、または1級のみ受験するのもOK。
どうせなら、いきなり1級からを受験した方が効率が良いでしょう。1級のみ受験する場合でも試験範囲は2級からも1級からも出題されるので、両方勉強しておく必要はあります。
8割以上の正答率で合格、合格率は90%くらいといわれています。
※試験日、受験方法は変わる場合がありますので、必ず公式サイトを確認して下さい。
アロマテラピー検定の勉強を始めるために必要なもの
検定の勉強を始める前にそろえるものは、
- アロマテラピー検定公式テキスト(2級、1級)
- 香りのサンプルセット(検定用)
公式テキストは公式サイトでも購入できますし、書店やアロマショップなどでも購入できます。このテキストに書かれていることしか出題されませんので、しっかり読み込めば合格できます。
香りのテスト用のサンプルセット
そして香りのテストがあります。渡された香りを嗅いで、どの香りか選ぶ選択問題です。ですから、出題範囲の精油は香りを確かめておく必要があります。
ただし、全部で30種類ありますので、それをすべて普通のサイズの精油でそろえようとすると大変なことに。普段使わないものもありますし、30本もそろえたら金額的ににもかなりのものになってしまいます。
そんなときに便利なのが「検定セット」です。アロマショップで売られていますので、それを購入すると良いでしょう。
試験の出題範囲となっている30種類の精油がすべて香りのテストで出題されるわけではないのですが、精油のプロフィールの勉強を進める上で、香りとセットで覚えることはとても大切です。
問題集も買っておこう
公式テキストの後ろに例題も少し載っているのですが、これだけでは足りません。市販の問題集がたくさん出ているので、公式テキストを勉強した後に力試しをしてみましょう。
実際に問題集を解いておくことは学習の定着を図る上でもとても大切です。
アロマテラピー検定で出題される内容
アロマテラピー検定ではどのようなことが出題されるのでしょうか。精油に関することだけでなく、アロマテラピーの歴史や環境問題、健康についてなど幅広く出題されます。
アロマテラピー検定2級の出題範囲
- アロマテラピーについて
- 精油(10種類)
- アロマテラピーの利用法
- アロマテラピーの歴史など。
<香りのテストの出題対象となる精油>
- イランイラン
- オレンジスイート
- ジュニパーベリー
- ゼラニウム
- ティートリー
- ペパーミント
- ユーカリ
- ラベンダー
- レモン
- ローズマリー
2級の出題範囲の中では、歴史問題のウェイトが大きいので、ここはしっかり覚えておきたいところです。
アロマテラピー検定1級の出題範囲
- アロマテラピーのメカニズム
- アロマテラピーの利用法
- 健康学、歴史、地球環境、関連法規など
<香りのテストの出題対象となる精油>
- カモミールローマン
- クラリセージ
- グレープフルーツ
- スイートマジョラム
- フランキンセンス
- ベルガモット
- レモングラス
※これに2級の出題範囲が加わり、全部で17種類になります。
1級の出題範囲はさらに広くなります。健康学や栄養素といった直接精油とは関係ないけれども、アロマテラピーを利用する上で知っておかなければいけないことを幅広く学んでいきます。
アロマテラピー検定の勉強の進め方
試験勉強をするなんて○年ぶりで、テキストを読んでもちっとも頭に入らない、という方のために、それぞれの出題範囲での覚えるべきポイントをかいつまんでご紹介します。
山をかけるわけではありませんが、しっかり覚えておかなくてはいけないポイントはおさえておきましょう。選択問題ですので、それぞれ大事なキーワードを押さえておけば無理なく正しい答えを導きだせるでしょう。
基本的に2級、1級両方受験するという前提でお話ししていきます。
どのくらいの期間勉強すればいい?
勉強の期間は個人差がありますが、最短で1ヶ月、みっちり勉強すれば合格できると思います。
ただ、アロマテラピー検定は合格することが目的ではなく、アロマテラピーを日常生活の中で楽しみながら、健康や美容に役立てていくことが大切ですよね。
アロマに親しみ、精油を実際に活用できるまでになろうと思ったら、3ヶ月〜6ヶ月は見ておいた方がいいでしょう。仕事や家事、育児の合間に勉強することを考えたら、無理なくすすめるためにはこのくらいの期間は必要ですね。
アロマテラピーの歴史は人名が必須!
アロマテラピーに関する歴史問題は、古代から近代まで幅広く学ぶため範囲が広いんです。一番覚えにくいのは人名。古代ギリシャ?古代ローマ?だんだんごちゃごちゃになってきます。
そこでオススメしたいのは似顔絵暗記法。人名と自分の描いた似顔絵とを結びつける方法です。もしくは芸能人の写真でも何でもいいのですが、古代の人って写真がありませんよね。似たようなカタカナの名前ばかりで覚えづらいんです。
でも顔があれば覚えやすい!だからどんな顔でもいいからビジュアルと名前を結びつけて覚えます。そうするとその人の功績なども覚えやすくなりますよ。
精油のプロフィールで大事なポイント
精油30種類のプロフィールで押さえるべきポイントはこれ!
- 学名
- 科名
- 和名
- 抽出部位
- 特徴成分
- 特徴的なキーワード
以上の点について解説します。
学名はラテン語
試験はマークシート式なので記述する問題はありませんが、たとえば「オレンジスイートに含まれている成分は」というような問題で「Citrus sinensisに含まれている成分は」のように、学名が出てくることがあります。
学名は精油を購入する時にも読めないと困りますので、しっかり覚えましょう。
科名は少ないものから覚える
科名は特徴的なもの、少ないものが出題される傾向にあるので、そういったものから覚えます。
たとえば、バンレイシ科はイランイラン、コショウ科はブラックペッパーしかありません。逆にシソ科はたくさんあるんです。多いものは後回しにしましょう。
少ないものから覚えていけば消去法で自然に覚えられるようになります。
和名は出題頻度は高くないが
和名は学名に比べると出題頻度はそれほど高くないのですが、たまに出題されることもあるので学名とセットにして覚えておきましょう。
抽出部位はとても大事!
精油は同じ植物から採れても、葉から採れるのか、花から採れるのかなど、抽出する場所によって香りも効能もまったく違う場合があるので、抽出部位はとても大切。絶対に暗記しないといけません。
これもやみくもに覚えようとするのではなく、少ないものから、また、グループごとに覚えるといいですよ。
花、葉、実など絵を描いてグループを作ってそこに精油名を当てはめていくと覚えやすいです。ついでに香りを嗅ぎながら勉強すると、花のグループは甘い香りが多い、葉っぱのグループはすっきりした香りが多いなど、グループごとに香りの特徴があって覚えやすいですよ。
特徴成分も大事
グレープフルーツのヌートカトン、カモミール・ジャーマンのカマズレンなど、その精油にしか含まれない成分やその精油の効能を特徴付ける成分があります。あまり数は多くないのでしっかり覚えましょう。
特徴的なキーワードとは?
その精油の特徴を表すキーワード、たとえば
- ジュニパーベリー:お酒のジンの香り付け
- ベルガモット:アールグレイティーの香り付け
- ローズマリー:海のしずく、マリア様のバラ、ハンガリー王妃の水
- ミルラ:ミイラ作り
- フランキンセンス:イエス・キリスト
など、その精油に関連した言葉をテキストから抜き出して覚えておきましょう。これらのキーワードは問題文にもよくでてくる言葉です。
アロマテラピーの利用法/基剤は実際に使ってみる
アロマテラピーをどんなシーンでどのように使うか、ということも重要ですが、これもテキストを読むだけでなく、実際に使ってみれば覚えます。
その利用法に適した精油の滴数なども、ただ数字を暗記しようとするのではなくて、使ってみることで身体に自然に染み付くでしょう。
アロマテラピーのメカニズム/健康学は言葉が難関
健康学は漢字がたくさん出てきます。
- 大脳辺縁系
- 視床下部
- 嗅覚
など、身体の部位の名前から病名など普段使わない言葉がたくさん出てくるので、少し覚えづらいかもしれません。
イラストと一緒に覚えると定着しやすいので、今後もアロマの勉強を続けていくなら、解剖生理学についての図解が載っている本を1冊購入するといいかもしれません。
香りのテストはどうやって勉強すればいい?
皆さんが自分で勉強を進めていく時に一番戸惑うのがこの香りのテスト対策です。これもポイントさえ押さえておけば正解できるでしょう。
間違いやすい香りを中心に嗅ぎ分ける
香りにはグループがあります。
- 柑橘系
- フローラル系
- エキゾチック系
- 樹脂系
- スパイス系
- 樹木系
- ハーブ系
という系統に分けられます。
同じグループに属する香りは似ているので間違いやすいのです。明らかに違う香りはわかりやすいですが、似ている香りは嗅ぎ分けるのが難しいので、何と何が似ているか、ということをチェックしておきましょう。
<間違いやすい香り>
- ティートリー、ユーカリ、ローズマリー
- スイートマジョラム、クラリセージ、ゼラニウム
- グレープフルーツ、ベルガモット
- レモン、レモングラス
実際の試験で、ものすごく似た香りが出題されることはほぼないといっていいでしょう。実際精油というのは天然のものなので、同じ精油でもメーカーが違うと香りが少し違いますし、同じメーカーの同じ精油でも、採れた時期によって香りが微妙に違うものです。
ですから香りのグループごとに傾向がわかっていればそれほど悩むことはなく、正答を見つけられるでしょう。
実際に使いながら覚えるのが一番!
香りの特徴を覚えるのは、知識ではなくて感覚が大事!暮らしの中でどんどん使いながら覚えていきましょう。
寝る前に使った香り、お風呂に入る時に使った香りなど、自分が実際に試してみた感想と一緒に覚えると定着しやすいですよ。
- グレープフルーツ:朝シャワーの時に使って、とてもさわやかでほんのり苦味のある香り
- ペパーミント:キッチンのにおい消しに、すーっとしたメントールの香り
- レモングラス:虫除けスプレーに、レモンのさわやかな香り
など、色々作りながら、試しながら覚えてみて下さい。香りを嗅いだときの印象もメモしておくといいでしょう。
アロマテラピー検定を受けるメリット
ストレスによる心身症など、もはや「薬」だけで対処できない不調が増えています。そんなときこそアロマテラピーの出番。
アロマテラピーで最も大切なのはホリスティックな観点で、心と体、全体から「人」をみていきます。アロマテラピーは西洋のものでありながら東洋医学の視点ももっているといえますね。
精油のことだけでなく、健康学や環境問題なども幅広く学ぶことで自分の身体に関心を持つことができるとともに、自分をもっといたわろうという気持ちも持てるようになります。
こんなときはどんなアロマがいいかな?と考えながら、人生をより豊かにすることができる、それがアロマテラピーの素晴らしさです。