ジュニアNISAと学資保険、子どもの教育資金はどちらで準備するほうがいいの?

いつの時代も、「子どもの教育費をどうやって貯めたらいいのか?」と親は頭を悩ませるものです。

そういう私もそのうちの1人ですが、実際、子どもの教育費を貯める手段にはいくつかの方法があります。

学資保険はその中でも「王道」と言われるものです。そして、2016年から新しく『ジュニアNISA』と言うものがスタートしました。

そこで、話題の『ジュニアNISA』と、根強い人気の学資保険のどちらで子どもたちの教育資金を貯めたらいいのかを簡単わかりやすく解説してみたいと思います。

1. ジュニアNISAと学資保険の特長

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まずはジュニアNISAと学資保険の違いについて見てみましょう。

~ジュニアNISAのメリット~

NISAとは「少額投資非課税制度」の略で、投資により得た利益を一定条件の下で非課税(税金がかからない)にすると言うお得な商品です。

その「子ども版」が2016年1月から口座開設の受付が、取引自体は4月から始まり、日本に住んでいる未成年(0歳から19歳まで)が利用可能です。

ジュニアNISAの主なメリットは以下の通りです。

  • 年間80万円までの投資額で得られる利益(売買益・配当金)が非課税
  • 年間110万円の贈与税の基礎控除内に納まるので、贈与税なしに親から子などへ資産を移動することができる

通常「お金を殖やす」と、その利益に対して税金がかかります。

それは預貯金や株式投資、投資信託、FXなど色々なものに共通します。しかし、NISAやジュニアNISAは一定の条件の下にこの税金を支払うことなく「お金を殖やすことができる」んです。

~学資保険のメリット~

学資保険は生命保険会社が販売している「生命保険」の中の1つで、万が一の保険を掛けながら無事に保険期間が終了したら満期金が受け取れる(期間途中で祝い金などもある)と言うものです。

学資保険の主なメリットは以下の通りです。

  • 契約者(親)が保険期間中に死亡した場合でも、予定していた保険金(満期金)が受け取れる
  • 支払った保険料の総額よりも受け取る金額のほうが多くなる(返戻率が高いものがより有利)
  • 強制的に保険料が徴収されるので、「お金を貯める」と言う継続性が高い
  • 預貯金よりは多く貯められる可能性がある
  • 受け取るお金はほとんど課税されない

私たちが子どもの頃は「子どもが生まれたら郵便局で学資保険」と、口酸っぱく言われていました。それは、上で挙げた「返戻率」が物凄く高かったからです。

そのイメージは今でもやはり強く残っていて、「出産=学資保険」と言う考えは根強くあります。

子どもの教育費として考えるのであれば、返戻率の高い学資保険を選ぶか、低解約型の保険を選ぶと言うのも1つです。低解約型の保険については興味深い記事を見つけましたので、そちらも参考にしてみてください(別サイトが開きます)。

「ほとんど課税されない」と言う部分は、保険にも厳密に言えば税金がかかるものもあるんですが、学資保険については「そのほとんどが課税されない」ことが多く、またここで計算式などを説明しても余計にゴチャゴチャしてしまうので、ここでは敢えて細かい部分については省かせていただきます。

2. ジュニアNISAと学資保険を比較する

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ジュニアNISAと学資保険のメリットについては上で簡単に説明しました。

でも、物事を決めるときにはメリットだけじゃなくてデメリットも聞きたいですよね?

そこで、ジュニアNISAと学資保険のデメリットもここで説明します。

~ジュニアNISAのデメリット~

デメリットはいくつかありますが、私たち親が一番覚えておかなければいけないポイントは1つです。

ジュニアNISAは投資であると言うこと。

もうこれに尽きます。

利益に対して税金を払わなくていいとか、贈与税とかメリットをお伝えしましたが、忘れちゃいけないのがこれは「投資」だと言うことです。

投資と言うことは、儲けることもあれば損をする可能性もあると言うこと。

大切な我が子のためのお金です。運用に失敗して大切なお金を失わないようにしたいですね。

その他の主なデメリットは以下の通りです。

  • 基本的に18歳になるまで払い出しができない。払い出しをする際には、それまでの利益に対して課税される。
  • 年間80万円を使い切らなかった場合、翌年への繰り越しはない

その他にも注意点はあります。

贈与税の枠をすでに他で使っているとしたら、ジュニアNISAで使うことはできないですし、金融機関の変更ができなかったり、口座開設にマイナンバーも必要になってきます。

個人情報と言う観点からも、この新しいマイナンバーの制度がどれくらい安全かも考えておく必要があります。

~学資保険のデメリット~

学資保険の主なデメリットは大きく2つです。換金性と継続性です。

換金性は流動性とも言い、もし資金が必要になったときに引きだして自由に使えるかどうかを言います。

学資保険はこの換金性(流動性)が低い金融商品です。

そもそも学資保険は18歳までと言う長期間にわたって支払った保険料を保険会社が運用することで、満期時に支払った保険料総額よりも多い満期金を受け取れると言うものです。

なので、途中で解約や減額などを行った場合、戻ってくるお金が支払った保険料を下回る「元本割れ」が発生してします。

万が一お金が必要になっても引き出すことはできず、またメリットでもあった「強制的にお金を貯める」と言う継続性も、続けられなければ意味がないと言う基本原則の下にありますので、何があっても続けられる金額で始めることが必要です。

3. 安全性か収益性か

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「子どもの教育資金を貯める」と言うゴール(目的)は一緒でも、ジュニアNISAと学資保険ではその考え方や注意するポイントが違います。

それぞれの特長を踏まえて、何にどれくらの予算を掛けるかを考えて行動する必要があります。

~ジュニアNISAは収益性~

ジュニアNISAは、先ほどもお伝えしましたが投資であることを認識しなければいけません。

間違っても「貯金感覚」で行うものではありません。

投資ですから、もちろん収益性を重視した運用になります。収益性を重視すると言っても必ずもうかる訳ではありません。

損をする可能性もある、と言うことを頭に入れて始める必要があります。

しかし、運用先によっては債券のように比較的安全と言えるものを選ぶこともできますから、うまく分散投資をして収益性を高めていきましょう。

そして、大切なのは時間です。

投資は長期で行うことで損をするリスクが軽減されると言われています。短い期間で収益性を高めようとすると、それだけ損をするリスクも高まると言うことも覚えておきましょう。

~学資保険は安全性~

学資保険はジュニアNISAと比べると、収益性と言う点では見劣りしてしまいます。

しかし、保険期間満了まで継続すれば契約時に約束されていた満期金や、期間途中の祝い金などを受け取ることができます。

保険を継続すれば必ずお金が受け取れると言う点では安全性はジュニアNISAに勝ります(保険会社の倒産などはここでは考慮していません)。

途中解約のリスクさえなければ、大切な我が子の教育資金をしっかりと貯めることができるので、何があっても学資保険を解約する必要がないと言う金額で始めることがポイントです。

~生命保険の見直しをするとさらに安全に教育資金をためやすくなります~

何も新たにお金を費やすことだけが「お金を貯める」と言うことではありません。

節約をすることで、ムダに今まで出ていっていたお金を貯めることができます。毎月5,000円のムダが省けたら1年で6万円です。18年で108万円にもなります。

このムダなお金を比較的簡単に節約できるのが、今みなさんが加入している生命保険です。

  • なんとなく加入しているので保障内容をしっかり把握していない。
  • 保険の見直しはしたことがない。
  • 5年以上、保険の見直しをしていない。
  • 自分の保障内容を全然覚えていない。
  • 家族のを併せると、何本保険に加入しているのか把握できていない。

この5つの中で1つでも当てはまるものがあるなら、あなたやあなたの家族が加入している生命保険はムダなお金を節約できて、貯金ができる可能性があります。

生命保険は年々、保障内容が進歩しています。

5年前は最新の保障内容だったとしても、今は当たり前の内容になっていたり、最悪の場合は保障内容が古くて今の新しい治療方法まで保障されていない場合もあります。

あなたの加入している生命保険は今の時代にしっかりとマッチしているものなのか、ムダな保障はないか、結果的に保険料が節約できないか、これらを総合的に判断するためには、やはりお金のプロ・保険のプロであるFP(ファイナンシャルプランナー)に相談するのが一番です。

~『FPのチカラ』を知っていますか?~

インターネットで「保険相談」と検索すると様々な保険相談サイトが出てきますが、やはりいきなり知らない人に家計の相談をするのには抵抗があります。

せっかく取った貴重の時間が、もし自分に合わないFPに当たってしまうと、いくら相談料が無料でも損をした気分になります。

そんなときに保険相談大手の「保険マンモス」の新しい保険相談サイトが『FPのチカラ』です。その特長は以下の通りです。

  • 自分の地域や年齢、家族構成などからFPの検索ができて、多数のFPのリストを見ることができる。
  • 顔写真や経歴、クチコミなどを事前にサイトで見ることができる。
  • 気に入ったFPを選んで相談することができる。
  • もちろん「しつこい営業」は一切ないので、相談したからと言って保険に必ず加入する必要はない。
  • 相談者が女性の場合、女性に絞ってFPを探すこともできる。

詳しくはこの下の『FPのチカラ』のバナーから公式サイトをご確認ください。
やはり「餅は餅屋」ですね。

FPのチカラ

もっと詳しく『FPのチカラ』について知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

【参考記事】➡ 保険相談のクチコミランキングに変動!?これからは「FP完全指名型」の保険相談です!

さて、あなたは大切な子どもの教育資金、どうやって貯めていきますか?

ジュニアNISAにしますか?それとも学資保険でしょうか?それとも保険の見直しも一緒にしますか?

しっかりと収益性と安全性を見極めて、大切なお金を育てていきましょう。

ライター紹介

takuya元ファイナンシャルプランナー

投稿者プロフィール

独立系のFPとして保険業界に15年以上、保険をはじめ資産運用や相続対策などのコンサルティングをしていました。
生命保険・損害保険どちらにも通ずる経験と情報で、わかりやすく解説します。
【専門分野】保険全般、防災・リスク管理

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