濃厚な南国の花の甘い香りがするイランイラン。エキゾチックな香りで、香水の原料としてもよく使われています。
「貧乏人のジャスミン」という名前の通り、ジャスミンのような濃厚な香りは好みがはっきり別れるところですね。好きな人は好きだけど、ダメな人は全く受け付けないという、極端に好き嫌いが分かれるようです。
肌にも髪にも使える便利なイランイランの効能や使い方についてご紹介します。
目次
イランイランの効果効能
イランイランは「花の中の花」という意味の「アランイラン」という言葉からつけられた名前で、心への作用が特徴的なアロマです。その他、髪や肌にも使え、割と万能なアロマなので日々のスキンケアなどにもおすすめです。
精油のプロフィール
科名:バンレイシ科
学名:Cananga odorata
抽出部位:花
抽出法:水蒸気蒸留法
主な作用
- 抗うつ作用
- 鎮静作用
- 神経バランス維持作用
- 性的強壮作用
- 鎮痙攣(ちんけいれん)作用:痛みによる筋肉の収縮を和らげる作用
- 血圧降下作用
- 不整脈調整作用
- 誘眠(ゆうみん)作用
- 鎮痛作用
- 催淫作用
適用例
- 不感症
- うつ病
- ストレス
- 不安
- パニック
- 不眠症
- 筋肉の痙攣
- 婦人科系の痙攣
- 皮膚の強壮
- 毛髪の強壮
心への作用
不安やパニックに陥った心を鎮めて落ち着かせてくれます。冷たく固まった感情をときほぐし、気持ちを明るくする方向へ持っていけるので、落ち込みがちな人や何かにつけ不安を感じてしまう人におすすめの香りです。
身体への作用
催淫作用があるので、性的な障害を好転させることでも有名なアロマです。インドネシアには新婚カップルのベッドにイランイランの花びらをまき散らす風習があるのだとか。
ホルモンバランスが乱れている時や生殖器系の不調におすすめのアロマです。
肌への作用
皮脂のバランスを取るので、脂性肌にも乾燥肌にもおすすめのアロマ。化粧水などで使うと肌をさっぱり保ちます。
肌に良いということは頭皮にもよく、頭皮を健やかにして髪の成長を促します。ヘアケアにも使える便利なアロマです。
イランイランの禁忌事項
かなり濃厚な香りなので、1度にたくさん使うと頭痛や吐き気を感じるかもしれません。よほど好きな方でない限りは、少なめの量から使うようにしてください。
イランイランの使い方・楽しみ方
イランイランは香りそのものを楽しむのもいいですが、せっかくですからヘアケアやスキンケアに使っていきましょう。
ココナッツオイルでヘアパック
髪や頭皮の健康に良いイランイラン。ここはヘアパックに使ってみましょう。精油をそのまま髪に塗ることは出来ないので、オイルで薄めて塗っていきます。
オイルは何でも良いのですが、おすすめはココナッツオイル。ココナッツといえば南国の風景を思いだしませんか。ほんのり甘い香りのするココナッツオイルは、同じ南国の花であるイランイランとの相性も抜群です。
ココナッツオイルは、夏以外は常温だと固まってしまうので、大さじ1程度をガラス容器に移し湯煎にかけます。
お風呂に入るついでにパックするなら、浴室においておくだけでも溶けてきます。そこにイランイランを2滴加えてよく混ぜます。
頭皮や髪にオイルを塗り、出来ればラップやシャワーキャップなどで覆って、10分待ちます。その後は普通にシャンプーしてください。
もしべたつきが気になるなら、2度洗いすれば大丈夫です。
寝つきが悪い時に
イランイランは非常にリラックス効果の高いアロマです。この香りがお好きなら、寝る前の芳香浴にもピッタリ。気持ちが落ち着いて、寝つきも良くなるでしょう。
イランイランだけでは香りが強すぎる、と感じる場合は、マンダリンやベルガモットなど、柑橘系のアロマをプラスするといいですよ。
ティッシュにイランイランを1滴、マンダリンを2滴たらして枕元に置いてください。
スキンケアに
イランイランの化粧水を作りましょう。パリュリなども加えて、ちょっとエキゾチックな香りに。
<材料>
- グリセリン 5ml
- イランイラン 3滴
- ローズウッド 5滴
- パチュリ 3滴
- ゼラニウム 5滴
- 精製水 95ml
<作り方>
- ボトルにグリセリンを入れてから精油を入れてよく振り混ぜます。
- さらに精製水を加えてよく混ぜます。
精油の組み合わせはお肌に良いものなら何でも良いのですが、イランイランはかなり香りが濃いので、あまりたくさん入れない方が良いでしょう。
スキンケアにおすすめのアロマはこちらも参考にしてみてください。
>「美肌になれるアロマレシピ~香りの力で美肌を作ろう」