キャリアオイルの種類と効能~マッサージやスキンケアに大活躍!

「キャリアオイル」とはなにか、ご存知でしょうか?マッサージやスキンケアに使う植物オイルのことです。

様々な種類のキャリアオイルがあり、その効能も様々です。お肌にあったものを使うことで、マッサージの高価だけでなく、美肌効果も得られます。

キャリアオイルとはどんなもの?

キャリアオイルとはその名の通り「運ぶ」という意味で、アロママッサージなどで使われる植物オイルのことです。

アロマテラピーで使う精油はそのままでは使えないので、植物オイルに希釈して(薄めて)使いますが、そのアロマの成分を肌の奥に「運ぶ」という意味でキャリアオイルと呼ばれるようになりました。

主にマッサージ使いますので、どんなオイルでもいいわけではなく、マッサージに適したオイルがあります。

良いキャリアオイルとは?

マッサージに適したオイルとは、以下のような条件があります。

  • フレッシュな植物オイル
  • 手の滑りが良いこと
  • 色やにおいがあまりないこと
  • 栄養価の高いもの

ただし、海外では一番搾りの香りの強いオイルが好まれる傾向にあります。

キャリアオイルを使う効果

マッサージでオイルを使うとどのようなメリットがあるのでしょうか。

  • 身体の新陳代謝を高める
  • 肌の保湿
  • リンパの流れを良くして老廃物を排出する
  • 免疫機能を向上させる
  • 疲労の緩和
    などがあります。

特に温かい手で直接触れるオイルマッサージは、神経系の疲労も和らげ、リラックス効果も高いものです。

使用上の注意

キャリアオイルは天然100%の植物オイル。だからこそ、肌にあわない場合があります。初めてのオイルを使う場合は、必ずパッチテストをしましょう。

腕の内側など肌の柔らかいところにオイルを少量塗って、24時間放置します。赤みやかゆみが出ないことを確認してから使うようにします。

特に、アレルギー体質の人は注意が必要です。

キャリアオイルの種類と効能

それでは、それぞれのキャリアオイルにどのような効能があるかをご紹介しましょう。

スイートアーモンドオイル

おなじみのアーモンドから採れるオイルです。数千年も前から使われてきたオイルです。ローマ時代には、傷の手当や皮膚の保湿などにも使われてきました。

<効能>
皮膚を柔らかくする
保湿作用

さらっとしていて浸透力に優れたオイルです。ビタミン類も豊富なので、肌が乾燥しがちな人、フケ状になりやすい人に向いています。

オレイン酸を80%ほど含んでいるので酸化しにくいオイルです。

グレープシードオイル

ブドウの種を高温搾りすることによって採れるオイルです。通常オイルは熱を加えない低温圧搾のものが良いとされていますが、ブドウの種には13%ほどしか油分が含まれていないので、加熱して抽出することが多いのです。

<効能>
コレステロールの除去
抗酸化作用

白ワインを作る過程で出てきた種を使うので、主にワインの産地で作られていることが多いグレープシードオイル。

マカデミアナッツオイル

人の皮脂に近い成分であるパルミトレイン酸を豊富に含んでいるので、肌を柔らかくする働きがあります。

<効能>
保湿作用
老化防止
リンパの流れを良くする

さらっとしているのに保湿効果も高いので、マッサージに適したオイルです。

オリーブオイル

オリーブオイル

言わずと知れた健康オイル。オレイン酸が豊富で酸化しにくいのも特徴です。食用のオリーブオイルももちろん使えますが、マッサージにはにおいの少ない精製されたオイルの方が良いでしょう。

<効能>
保湿作用
炎症、かゆみを抑える
紫外線から肌を守る
皮膚を柔らかくする

筋肉の痛みを和らげたり炎症を抑えたりするので、筋肉痛のマッサージにもおすすめです。

スキンケアにも使えるオイルで、クレンジングやオイルパックにもいいですよ。オイルを500円玉大くらい手に取って、手の平でよく温めてから顔全体に伸ばします。くるくるとマッサージしてメイクとなじんだら、ティッシュで吸い取らせるようにして拭き取って下さい。その後は普通に洗顔します。

アボカドオイル

食べても美味しく栄養豊富なアボカドですが、その果肉を搾って取ったのがアボカドオイルです。精製していないものは濃い緑色をしていて、少しとろみの強いオイルです。

<効能>
保湿作用
かゆみや炎症を抑える

他のオイルに比べてビタミンが豊富なので年齢を感じ始めたお肌に向いています。肌が乾燥するとかゆくなってしまう方にもおすすめです。

ただ、未精製のものは少々癖のある香りなので好みが分かれると思います。オリーブオイルやスイートアーモンドオイルなどに3分の1くらい混ぜて使うと使いやすいでしょう。

セサミオイル(ごま油)

栄養価の高いセサミオイル。マッサージには焙煎していない無色のものを使います。セサミオイルはアーユルヴェーダでも使われてきたオイルで、その効能は数千年も前から知られていたんですね。

<効能>
抗酸化作用
有害金属を体外に排出する
コレステロールの低下
アルコールの代謝

茶色のごま油と違って無臭です。肌に刷り込むことで有害物質を排出する解毒作用があります。また、シワなど肌の老化も予防します。

イブニングプリムローズオイル(月見草油)

リノール酸やγ-リノレン酸を多く含むため、とても酸化しやすいオイルです。

<効能>
保湿作用
抗炎症作用
女性ホルモン調整作用
皮脂の調整作用
肌の弾力維持

マッサージにももちろん良いのですが、これだけだと酸化しやすいため、他のオイルの10%程度混ぜて使います。保湿効果がとても高く様々なスキントラブルにも対応できます。肌が乾燥しがちで、かゆみや炎症を起こしやすい人に向いているオイルです。

また、食品グレードのものであれば内服でき、月経前症候群や更年期障害の症状を緩和するとされています。

ウィートジャームオイル(小麦胚芽油)

小麦の胚芽を常温搾りしたオイルで、ビタミンE(トコフェロール)を豊富に含んでいます。

<効能>
肌の老化防止
湿疹などの改善

このオイルを単独で使うというよりは、他のオイルの酸化防止剤として10%程度混ぜると長期保存が可能になります。ちょっとにおいも癖があるので、単独で使うには向いていません。

また、小麦にアレルギーのある人は使用を控えて下さい。

カメリアオイル(椿油)

日本では1200年も前から愛用されている椿油。髪に良いことで有名ですが、お肌にもいいんですよ。

<効能>
保湿作用
紫外線吸収作用

オレイン酸が豊富で酸化しにくく安定したオイルです。ヘアケアにもスキンケアにも使えるので、全身に使える便利なオイルです。

アプリコットカーネルオイル

杏の種の仁から採れるオイルで肌にとても良いオイルです。オレイン酸が豊富で酸化しにくいのも特徴の一つです。

<効能>
保湿する
肌を柔らかくする

マッサージにもいいですが、クリーム代わりにスキンケアオイルとして使うのもおすすめです。肌を化粧水で整えた後に、顔全体になじませて下さい。

赤ちゃんにも使える、肌に優しいオイルです。

ヘーゼルナッツオイル

マカデミアナッツオイルよりもパルミトレイン酸を多く含み、肌を柔らかくしてくれます。スイートアーモンドオイルに似ていて、さらっとしながらもしっかり保湿してくれるオイルです。

<効能>
皮膚や血管を丈夫にする
保湿作用

肌への浸透が良いので、乾燥肌や敏感肌のスキンケアとして使うのもいいでしょう。

サンフラワーオイル(ひまわり油)

種は食料としてずっと昔から利用されてきましたが、オイルとしての利用は19世紀になってから、というわりと新しいオイルです。

<効能>
水分保持作用
シワなどの老化防止

肌を保護する効果が高く、湿疹やニキビが出来やすいなど、肌トラブルの多い人におすすめのオイルです。

ローズヒップオイル

ローズヒップ

ドッグローズの実から採れるオイルで、リノール酸とリノレン酸を多く含むためとても酸化しやすいのが特徴です。かすかに干し草のような香りがします。

<効能>
シミ、しわなど老化防止
コレステロールの低下
皮膚組織再生作用
細胞膜の強化

マッサージよりもエイジングケアに向いているオイルです。夜寝る前にほんの少量顔に伸ばしておくだけで、よく朝の肌がふっくらしますよ。

ピーナッツオイル

ピーナッツを搾って採れるオイルで、保湿作用に優れていますが、ピーナッツアレルギーの人は使用を控えた方が良いでしょう。

<効能>
保湿作用

肌だけでなく、頭皮やフケ対策にも有効なオイルで、全身に使えます。

ココナッツオイル

スーパーフードとして人気のあるココナッツオイルですが、24度以下で固形になるので、単独ではマッサージにはあまり向いていないかもしれません。

<効能>
皮膚を柔らかくする作用
紫外線から肌を保護する作用

スキンケアやヘアケアにもよく使われるオイルです。室温では固形でも肌の上で温めるとサラサラの浸透しやすいオイルに変わります。

ホホバオイル

ホホバオイルは厳密にいうと「油脂」ではなく「ロウエステル」という物質です。13度以下で固体化します。アメリカインディアンに「金の液」と呼ばれ重宝されてきたオイルは半永久的に腐敗しないといわれるほど安定性が高く、ほとんど酸化しません。

<効能>
保湿作用
老化防止
ニキビのケア

人の皮脂に近い成分なので、とても浸透の良いオイルです。肌質を選ばず使うことが出来て、オイルの中でも最も浸透がよく、しわ予防などアンチエイジングにも効果的なオイルです。オイルの中では高価ですが、それだけの価値があるオイルでしょう。

オイルだけのマッサージでもOK!

アロマテラピーの精油を使わなくても、オイルだけでのマッサージも十分効果があります。

血行やリンパの流れを良くすること老廃物が排出されやすくなり、疲労回復にもつながります。また、どのオイルもビタミンや不飽和脂肪酸が豊富で、肌の保湿効果が抜群です。

セルフマッサージは特に技術はいりません。足首から膝、膝から脚の付け根、手の先から脇に向かってなど、「下から上へ」さすり上げるようにマッサージしてみて下さい。むくみもとれてすっきりしますよ。

そしてマッサージをした後はいつもより身体の巡りが良くなっているので、水分をたっぷり補給して下さい。

ライター紹介

奈南有花アロマテラピーインストラクター&フリーライター

投稿者プロフィール

アロマセラピストスクールメディカルアロマ講師兼副学長
2012年まで社会保険庁(日本年金機構)にて年金関連業務に携わり、「消えた年金問題」などで大変忙しい時期を過ごす。その時の経験も活かし、年金・社会保険については「真実」の情報発信をしている。
また肌の弱かった長女のために様々な自然療法を試すうちにアロマテラピーにたどり着き、独学で勉強を始め、2010年にはアロマ環境協会のアロマテラピーインストラクターの資格を取得する。 現在、多方面の経験を生かした記事を書く「webライター」としても活躍中。
【専門分野】社会保険・年金の仕組み、手続等。アロマテラピー全般。美容・健康・食について

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