ひと昔前は、水と空気は無料だなんて言っていた時代がありました。
その後、水はお金を払って買うのが当たり前になったように情報というものも金銭でやり取りされるようになって久しいです。
その代表的なものは「個人情報」でしょう。個人情報漏えいが社会問題になってくると、それを守るためのセキュリティ情報に価値が出てきます。
インターネットにまつわる情報はまだ新しい分野なので非常に価値があります。それはまだまだ知らない人がたくさんいるということにほかなりません。
そしてそこには「情報を売る」というビジネスが発生するのです。
ですからそんな価値のあるネット情報を無料で教えてくれるところなんて滅多にないと思った方が良いでしょう。
それなのに、巷には「ネット集客無料セミナー」とか「〇〇の方法を無料公開中!」なんていう宣伝文句が溢れかえっているのも事実です。
これは一体どういうことなのでしょうか?
ノウハウコレクターにならないために情報商材販売のからくりをしっかり覚えておきましょう。
目次
人は知らない情報に群がる
それではSEOに関する情報を例にとってお話ししましょう
コンテンツSEOの本質は「ユーザー目線で記事を書く」ことです。自分が専門分野以外の記事を読むときに、何もわからない自分でもわかりやすくて読みやすいって思う文章ってありますよね。そんな風に自分も記事を書くように心がけることが重要なのです。
では、ユーザーの気持ちになって書いた記事はすべて検索の上位に表示されるのかといえば、悲しいかな現状はそうではありません。
それはなぜでしょう。
皆さんが書いた記事を検索一覧のどの位置に表示するかを決めているのは人間ではありません。
グーグル内で皆さんの記事を評価しているのはGooglebot(グーグルボット)と呼ばれるGoogleが採用しているクローラ(Webロボット)ソフトウェア(当サイトではロボットと呼ぶことにします。)だからです。
最近では人間の目視も導入しているという話も聞きますが、膨大な処理はやはり機械にやらせているのです。
機械処理に付き物なのは、評価の傾向や偏りです。
わかりやすく説明すると、ある人が「記事はある手法を使って書くとロボットが良い評価を下す」あるいは「リンクをたくさん張ったほうが良い」などとロボットのある意味「クセ」を逆手に取った「攻略法」を流すと、他の人たちはこぞってその情報を欲しがります。
グーグルは、そんなクセを気にして本来のユーザー目線で記事を書くことを見失わないよう注意を促したり、ロボットをだますような目に余る行為には検索圏外追放などの制裁を与えているほか、常にウェブ評価の正確性を追求しており、頻繁にアップデートという名目でアルゴリズムの修正を行ってロボットの性能を上げてはいるものの、現状はいたちごっこです。
そのたびに攻略法が作られては消えているのです。
そこで登場するのがそういった攻略法と言われるノウハウを売る業者たちの存在です。
価値のある情報はお金になるのは当然だと私も思いますが、それには正当な価格設定があってのことです。
「〇〇無料セミナー」とか「無料公開中!」なんていう宣伝文句に惹かれて行ってみたら結局高額の教材を買わされた、なんていう話を聞いたことありませんか?
「無料提供」を掲げて客集めをしている情報販売業者には共通の販売手法があります。
それら情報販売の基本パターンであり、代表的なビジネスモデルをご紹介します。
無料セミナーはバックエンドありき
SEO対策の本質を勉強して頭の中でわかっていても、いざ実行するとなるとそのための手法がまだわからないのではないでしょうか?
ネットビジネスに不可欠なアクセスアップや検索エンジン上位表示などの具体的な方法を試すには「ノウハウ」が不可欠だということです。
このノウハウ(know-how)
専門的な技術や知識の蓄積のことを言いますが、簡単に言えば、あることを実現させるために何をどのようにするかの情報のことを言います。
これらの情報を売りにしている販売業者はどのようなことをするかというと、無料で「know」を提供して有料で「how」を販売します。
具体的に説明しましょう。
皆さ~ん!インターネットで集客するにはまず
- 集客用のサイトを作りましょう。
- 記事を書くためのネタを探しましょう。
- 多くの人に見に見てもらうためにSEO対策をしましょう。
そうすればたくさんの人が御社に興味を持ってもらえますよ~
などと何回も親切に教えたり成功事例を紹介するなどして、まずはユーザーに信用してもらいます。
この時に何が行われているかといえば、何をしなければならないという「know」の部分を無料の情報として教えて、気づきを与えているのです。
まさに見込み客を育てる段階です。
そしてその後一気に回収にかかるのです。
- 集客用サイトの具体的な作り方を教えます。
- 記事を書くためのネタ探しの方法を教えます。
- SEO対策のやり方を教えます。
ただし、当社の教材を買ってもらうけどね~[/voice]
という「how」の部分を有料とし、「はい、ここから先は弊社の〇〇を購入してください。」となるんです。
この〇〇というのがこの販売業者の「バックエンド商品」つまり本来売りたかった商品です。
そこに待っているのは「〇〇塾入会のご案内」とか「〇〇サービス購入申込書」など数万から数十万、なかには数百万もする教材の斡旋なのです。
このバックエンド商品を売るために「無料」をうたって客集めをしていたにすぎないのです。
もともと彼らは集客のプロですからネット集客の様々な手法で無料セミナーに人を集めます。もしあなたもそのセミナーが気になっていたり、行ったことがあるのなら、ものの見事にその手法にはまったわけですね。
まとめ
無料セミナーみたいなものが全部そうとは言えませんが、かなりの経費を使って集客し、それなりの会場で行う「無料セミナー」です。
業者側も慈善事業じゃないんだから収益の見込みがなければやりませんよね。
そんなふうに思っていてもいざ会場に行くと、熱い講演の後ボルテージそのままで勧誘を煽ってくるので、冷静になって帰ってこられるかがカギとなりそうですね。
また、このような情報販売ビジネスのモデルはなにもセミナーだけではありません。
それがメールマガジンです。
やはりこれも「Know」を何回かに分けて配信してきます。そしてある時期になると「how」の教材や塾を売りつけてくるわけです。
ネットビジネスでいろんな情報を収集していると、自分のメールアドレスを登録するなんて言う場面はたくさん出てきます。その後どこからともなく大量のDMが送信されてきて困ったという方もいるかもしれません。
「Know」ばかり言ってきて何の役にも立たないと思ったら、ここはバッサリと取捨選択していくのがベストであると考えます。