交通事故を起こしてしまったときに忘れてはいけない8つのこと

あなたは、交通事故を起こしてしまったとしたらどうしますか?

警察に連絡する?その前に被害者はどうする?ここでは、交通事故を起こしてしまったときに忘れてはいけない行動を8つご紹介します。

まずは冷静になること!そして状況を確認すること!

もし交通事故を起こしてしまったら、慌てずに冷静になるように深呼吸しましょう。

そして、自分自身にケガがないかどうか確認して、大丈夫そうでしたら以下の手順で落ち着いて行動しましょう。

事故を起こしてしまった場合、加害者が行う措置は法律で義務付けられています。道路交通法には以下のように定められています。

交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。

道路交通法72条1項前段

法律で定められている内容は以下の3つです。

1. ケガ人の救護措置

病院に搬送する必要などがあれば、病院に搬送するか救急車を呼ぶことが必要です。もし救護措置を取らずにその場を去ったりした場合には、「ひき逃げ(救護措置違反)」となり処罰の対象となります。

具体的な救護措置とは以下のようなものです。

  • 自分にケガがなく動けるようであれば、救急車を呼ぶなどの措置を行う
  • ケガ人の意識がない場合には、むやみに動かしたりしない
  • 軽傷の場合でも、病院まで付き添い、診察を受けてもらう(症状が後日出る場合もあります)

2. 道路上の危険の除去

「道路上の危険の除去」とは、起こした事故により二次的な事故が起きないようにすることです。具体的には以下のようなことを言います。

  • 可能な場合、事故を起こした車両を安全なところに移動させる
  • 後方から来る車両などに事故があったことを知らせる

3. 警察への連絡

交通事故を起こしたら、事故の大小に関わらず、警察への連絡が必要です。人身事故物損事故かを伝えましょう。

警察に伝える項目は全部で5つです。

  • 事故発生の日時と場所
  • 死傷者の数と負傷者の負傷の程度
  • 損壊した物と損壊の程度
  • その交通事故にかかわる車両などの積載物
  • その事故についてとった措置

保険会社への連絡、事故証拠の収集

ケガ人の救護、道路上の危険の除去、警察への連絡が完了したら、次にすることは保険会社への連絡などの手続きです。

4. 事故相手の連絡先を確認する

事故相手とは、これから示談交渉などで連絡を取ったりする場合がありますので、しっかりと連絡先を確認しておきましょう。

具体的な確認時効は以下の通りです。

  • 事故相手の名前、住所、電話番号
  • 相手の車両のナンバー
  • 相手の保険会社名、契約者など

最近では、名前や住所などは携帯のカメラなどで免許証や車のナンバーを撮影して保存しておくことと言う人も増えています。手軽に保存ができる反面、データが消えてしまう恐れもありますので、紙にメモするなど複数の保存方法で記録することをお勧めします。

5. 保険会社に連絡をする

警察などへの連絡が終わったら、すぐに自分の保険会社(もしくは代理店)へ連絡を入れましょう。そこで事故の内容、相手の情報などを伝えます。

具体的には電話口で以下のようなことを聞かれますので、落ち着いて受け答えしましょう(覚える必要はありません)。

  • 自動車保険を契約している契約者の名前と連絡先
  • 証券番号もしくは車両のナンバー
  • 事故日と場所(何月何日、何時頃)
  • 運転していた人は誰か
  • 事故の内容(「交差点に進入する際に一時停止を見落として右から来た相手車両と衝突した」など)
  • 警察への届け出の有無(どこの警察署に連絡したか)
  • 車の修理工場は決まっているか
  • 事故の相手の情報(名前や連絡先、保険会社や車両のナンバーなど)
  • 相手のケガについて(ケガの有無、人数、状況、搬送先の病院名)

6. 事故状況と目撃者を確認する

忘れないうちに、双方の出していたスピード、事故状況などを簡単なイラストなどに落としてメモしておきましょう。また、事故の目撃者がいた場合には、その目撃者の名前や連絡先を聞いておきましょう。

また、事故現場の写真やお互いの事故車両の写真(全体と衝突部分)などを写真に撮っておくことで、その後の交渉がスムーズに進む場合があります。

7. 相手と安易な約束はしない

安易な約束をすると、後で法外な金銭の要求をされる可能性もありますので、「車の修理代やケガの治療費は全て負担します」などの約束はしないようにしましょう。

約束を求められても、「ちゃんと保険会社や警察に連絡を入れますので、しっかりと相談させてください」と伝えましょう。

8. 誠意を持った対応を心がける

もしかしたら、この「誠意」が一番重要なポイントかもしれません。しかし、勘違いして欲しくないのは、「誠意=金銭」ではないと言うことです。

交通事故を起こした人の中には、相手に多額の金銭を要求されることを必要以上に怖がり、謝罪することすらしない人がいます

「保険会社の人に任せてあります」としか言わずに、被害者に対して全く謝罪の気持ちすら示さない人の示談交渉は必ずこじれます。

このような場合、被害者は当初、そこまで事を大きくするつもりはなくても、加害者の態度の悪さに腹が立ち、示談交渉が必要以上に長引きます。

では、実際にどのように対応すればいいのでしょうか?実はそこまで難しいことではありません。

  • 事故後、自分に非があるようならしっかりと謝罪をする。
  • そのうえで、被害者の体の状態を優先させ、病院に連れて行くなどの対応を速やかに取る
  • 警察や保険会社、相手方の保険会社への連絡など、自分から率先して行う
  • 事故の示談交渉については、保険会社に間に入ってしっかりと行うことを堂々と伝える
  • 相手の連絡先を聞いたら、事故の次の日に改めて連絡を入れ、相手のケガの状況などを伺う
  • 相手が嫌がらなければ、菓子折りを持参する旨を伝える
  • 保険会社が間に入って交渉が進んでも、定期的にけがの具合を伺う連絡を入れる

どうですか?特に難しいことはないですよね?

悪い部分があれば謝る、そして相手を気遣う、これだけです。当たり前のことです。示談交渉自体は保険会社がしてくれますので、相手に法外な金銭を吹っ掛けられるようなことはありません。

最初から誠意ある態度で臨めば、いらぬ所で相手を怒らせることもなくなり示談交渉も速やかに行われる可能性が大きくなります。「相手が悪いのに謝りもしないし、一度も謝罪に来ない!」と思われないようにすることがポイントです。

最後に

自動車を運転していれば、自分がいくら気をつけても事故にあってしまう場合があります。そして、それとは逆に、ちょっとした不注意で事故を起こしてしまう場合もあります。

万が一のときのために、補償のしっかりとした自動車保険を選ぶことも必要ですが、一番は事故を起こさないことです。

そのためには日頃の運転から気持ちに余裕のある運転を心がけることが必要です。気持ちに余裕を持たせるためには、焦らずに運転ができるように「時間に余裕をもって」運転することが一番です。

自動車に乗ったら性格が変わってしまう人はもちろん論外ですが、まずは気持ちに余裕を持って運転することを心がけていきましょう。

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