大地震が起こった際に、車での避難は原則控える必要があります。
これは、救急車・消防車・レスキューカーなどの緊急車両の通行の妨げになるからです。
しかし、どうしようもなく車を避難(車中泊)などに使用しなければいけないときもあります。
そこで、車の中に避難するときに忘れてはいけない5つのことをまとめます。
目次
車の中に避難するときのポイント
災害時の車移動は原則控えることが基本ですが、しかしそうも言ってられない場合もあります。
- 避難場所まで遠い
- 足腰の不自由な高齢者がいる
- 乳幼児がいる
- ペットがいる
このような場合、車で避難すると言うよりは「車に避難(車中泊)」すると言うことになります。
では、車の中に避難する場合、どんなことに注意する必要があるのでしょうか?
車の中は短期間であれば避難所よりも快適に過ごせる
車の中は狭いイメージもありますが、ラジオも聞けますし、冷暖房も効きますので、短い期間であれば快適に過ごすことができます。
災害時に混乱している悪条件の中では、避難所にいるよりも精神的に落ち着いて過ごすことができます。
家族で過ごせばプライベートな空間も保てて、鍵もかけられることから防犯上の観点からも安全に過ごすことができます。
車の中にあると助かるもの
災害時に車の中に避難するために、最低限必要なものを車の中に備えておくといいでしょう。
トランクや荷台に非常用品や生活用品を準備し、定期的にチェックをしておきましょう。以下に最低限必要なものの例を挙げておきます。
- 毛布(ハーフサイズ)
※狭い車中では通常の大きさの毛布は大きすぎます - 飲料水、非常食
※加工の必要がなく、そのまま食べられるもの - 携帯用トイレ
※ウェットティッシュや消臭剤などもあると便利 - 医薬品
※生理用品や大人用おむつなども必要なら準備しておく - 携帯電話の充電器
※蓄電池などもあればなお良し - 予備のメガネ、予備の電池
- 雨具、着替え
季節によっては車の中は高温になることもあるので、特に飲料水や非常食、医薬品
に関しては頻繁にチェックするようにしましょう。
エコノミークラス症候群に注意
車の中に避難したり、その避難生活が長期にわたって続いた場合、注意しなければいけないことがあります。
それは、「エコノミークラス症候群」です。
エコノミークラス症候群は、飛行機で長時間移動したあとに空港について歩き出した途端、呼吸困難やショック症状を発症し最悪の場合には死に至るケースが多いことからこの名前が付けられました。
長時間イスに座っていることにより足の血液の流れが悪くなり、血管の中に血の塊(血栓)ができ、その血栓が立ったり歩き出したりしたことがきっかけで血液中に流れ、肺の動脈を詰まらせて(閉塞)しまいます。
エコノミークラス症候群は「急性肺血栓塞栓症」と言う病名がついていて、飛行機のエコノミークラスに乗っていなくても、長時間足を曲げていたり座っていることで起こる病気です。
エコノミークラス症候群は、発症者の約10%が呼吸困難になって死に至るとも言われている恐ろしい病気です。
エコノミークラス症候群になりやすい人の特徴
実は、エコノミークラス症候群になりやすい人には特徴があります。
- 肥満の人
- 40代以上の女性
- 糖尿病の持病がある人
参考:糖尿病の方必見!血糖値を3日で下げる方法 - 身長の低い人
- タバコを吸う人
- 下肢静脈瘤と診断されている、その疑いのある人
これらに1つでも当てはまる人は要注意です。
エコノミークラス症候群の予防法
それでは、エコノミークラス症候群はどうやって予防したらいいのでしょうか?
以前まとめた記事の中からポイントを抜粋していきましょう。
水分補給をこまめに摂る
これが一番のポイントです。
避難中はトイレに行くことを極力減らすようにしてしまう人が多く、そのために水分摂取を控えてしまう傾向にあります。
こまめにしっかりと水分補給をすることでエコノミークラス症候群を防ぐことに繋がりますので、特に足腰の弱った高齢者などは周りが協力して見守るようにしましょう。
適度な運動とマッサージ
「長時間同じ姿勢を取らないこと」、これが大事なことです。
激しい運動などをしなくても、散歩やラジオ体操、ストレッチだけでも十分です。
イスに座りながらでも足の指を動かしたり、つま先立ちをするようにしましょう。
足を伸ばして寝られる場所を確保する
車中泊をする場合には、車中泊専用のマットを用意したり、大きな車に買い替えたりすることも選択肢に入れておきましょう。
また、避難所で生活する場合でも、段ボールを使って簡易ベッド作ることで足を伸ばして寝ることができるようになります。
エコノミークラス症候群の症状や予防法については下記にまとめてありますので、参考にしてください。
<参考記事>