非常用飲料水は間違った備蓄(保管)方法で飲めなくなるので要注意!

大地震が起こると水道は断水し、井戸水は枯れたり濁ったりして使用できなくなる可能性があります。

「ウチは井戸水だから水道が止まっても大丈夫」

なんて言っていると、いざと言うときに飲料水が手に入らない場合もありますので、飲料水は別に備蓄しておく必要があります。

飲料水の備蓄方法の基本

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飲料水は直射日光の当たらない場所で保管すること

飲料水を備蓄する場合は、「直射日光の当たらない場所」で保管すること基本です。

市販のペットボトル入りの飲料水も、飲料水用のポリ容器などに入れた水道水も、共通する「敵」は直射日光です。

水道水は塩素で殺菌されており、水道から出てくる水には残留塩素が含まれており、市販の飲料水は製造段階で滅菌処理されています。

しかし、直射日光が当たると水道水の塩素の力は半減してしまい、市販の飲料水も同様にバクテリアが繁殖しやすくなり、飲料水としては適さなくなってしまいます。

このことから、飲料水の備蓄は必ず直射日光の当たらない場所に保管するようにしましょう。

水道水を貯める場合には煮沸をしない

水道水をポリ容器に貯めるときは絶対に煮沸をしないで、水道水をそのまま貯めるようにしましょう。

「煮沸をすれば消毒にもなる」と言う人がいますが、煮沸をしてしまうと水道水の中にある塩素がとんでしまいますので、バクテリアが繁殖しやすくなってしまいます。

そして、水は勢いよく入れずに少しずつ入れるようにしましょう。

水を一気に勢いよく入れようとすると、空気も一緒に入ってしまい腐敗しやすくなってしまいます。少しずつ水を入れていき、容器の口元から溢れて空位が抜けたらフタをするようにしましょう。

水道水を貯めたポリ容器には黒い布や袋をかけて、直射日光で高温多湿の場所を避けて保存すると1ヶ月から3ヶ月は保存が可能です。

もし心配なら、飲む前に煮沸しましょう。

飲料水の備蓄は複数の方法で保管する

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飲料水を備蓄する際には、水道や井戸水、ペットボトルなど、どれか1つが使えなくなったとしても大丈夫なように、必ず複数の方法で保管するようにしましょう。

ウォーターサーバーを備蓄として利用する

その際に、意外な効果を発揮するのがウォーターサーバーです。

ウォーターサーバーは、電気さえ通っていれば、レバー1つひねれば冷水やお湯の切り替えのできる便利なものです。

しかし、停電時でも常温を飲料水として飲むことも可能で、1つの容器に約12Lの飲料水が入っているので(1人3L/1日)、未開封のものなら容器1つで4人分の1日の飲料水を確保できることになります。

開封済みのものは約2週間、未開封のものなら6ヶ月から1年保存が可能なものもありますので、最低3パックは常備しておくとよいでしょう。

また、ライフラインが止まって最後に復旧するのは水道と言われています。

  • 電気の復旧・・・7日
  • ガスの復旧・・・85日
  • 水道の復旧・・・91日
    ※阪神・淡路大震災の際の兵庫県の発表による

水道が止まっていても、電気が復旧すればウォーターサーバーでお湯を利用することができます。

お湯は非常食のスープや温かいご飯に利用でき、乳幼児の粉ミルクの調乳にも利用することができます。

ペットボトルの飲料水にも賞味期限がある

ペットボトルの飲料水を備蓄として保管している家庭も多いことでしょう。

しかし、このペットボトルの飲料水にも賞味期限はあります。販売会社にもよりますが、賞味期限を2年間としているところがほとんどです。

この「ペットボトルの飲料水の賞味期限」ですが、水自体は製造過程で滅菌されていますので問題はありません。しかし、ペットボトル自体が年月の経過とともに空気を微量ながら通すことがわかっています。

空気を通すことで、ペットボトル周りのニオイが水に移ってしまい、飲んだ時に違和感を感じるほどになります。

人はもともと「水は無臭」と言うイメージを持っていますので、少しでもニオイがつくと飲むことに抵抗が出てしまいます。こうなると、安全上の問題はなかったとしても、飲むのは控えたほうがよいでしょう。

賞味期限内に災害が起こらなくても、定期的に飲料水を飲んだり料理に使ったりして、新しいものと交換する習慣(ローリングストック法)をつけておくといいでしょう。

飲料水の備蓄の正しい方法 まとめ

飲料水の備蓄の正しい方法をしっかりと覚えておきましょう。

  • 直射日光の当たる場所、高温多湿の場所で保管しない
  • 水道水を貯めるときは絶対に煮沸をしない
  • 備蓄するときは複数の方法で保管する(ペットボトル、ポリ容器、ウォーターサーバーなど)

ライター紹介

takuya元ファイナンシャルプランナー

投稿者プロフィール

独立系のFPとして保険業界に15年以上、保険をはじめ資産運用や相続対策などのコンサルティングをしていました。
生命保険・損害保険どちらにも通ずる経験と情報で、わかりやすく解説します。
【専門分野】保険全般、防災・リスク管理

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