台風から子どもを守るために必要な「親子の会話」の重要性

気象庁のデータによると、1981年から2010年までの30年間で台風の発生数、接近数、上陸数ともに多いのは9月です。

上陸数の最も多い9月の平均は「0.8」と一見少なく見えますが、その規模や被害は年々大きくなっていることは誰の目にも明らかです。

 参考:気象庁「台風の平均値」より

そこで、子を持つ親の目線で考えた「台風から子どもを守るために必要な親子の会話の重要性」について考えていきたいと思います。

台風から子どもを守るために必要な親子の会話とは?

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台風の被害はその威力とともに年々増加しています。

自宅の浸水、交通機関のマヒ、自動車の冠水、そして不幸な人的事故。

私たちの大切な子どもたちを台風の脅威から守るためにはどうしたらいいのでしょうか?

それでは、台風から子どもを守るために必要な会話について考えていきましょう。

台風のときに予想される危険はどんなものかを話し合う

子どもにとって台風はもしかしたら「脅威の対象」でないかもしれません。

大きな音で叩きつける雨音にドキドキしたり、いつもより流れの速い川を見たくなったり、学校が休みになることを期待したり、ある種の「イベント」のような感覚を持っている子どもも少なくないかもしれません。

しかし、そう言った誤った感覚・認識がもとで死亡事故に繋がる可能性もありますので、台風はなぜ危険なのかを親子で話し合って共有しておくことが必要です。

台風のときは、基本的に外出しないことが原則です。

それでは、それ以外に子どもが注意するべきことを考えてみましょう。

  • 大量に降った雨が川や用水路に流れ込み洪水になる。
     増水した川や用水路には絶対に近づかない
  • 低いところでは家が浸水してしまう恐れがある。
     2階以上の高いところに上がる
  • マンションの地下駐車場や地下などは大量の雨水が流れ込む恐れがある。
     絶対に地下駐車場や地下には行かない
  • 海の近くの低いところは高潮で海水が流れ込んでくる。
     海の側に行かない、少しでも高い建物、自宅なら2階以上に避難する
  • 山や崖の近くは崖崩れが起こる恐れがある。
     山や崖には近づかない、自宅が近い場合は早めの避難も検討する
  • 登下校の際には寄り道しない。
     事前に通学路などを確認し、台風などの災害時は真っすぐに帰宅する

あらかじめ、通学路や生活道路などの中で、どこが浸水しやすいか、どこが川の氾濫の影響を受けそうかをハザードマップで確認しておくといいでしょう。

また、通学路では豪雨でマンホールのフタが外れて、冠水で見えなくなったマンホールに児童が落ちて行方不明になると言った事故も起きています。

どこにマンホールがあるのかも日頃からチェックしておくといいでしょう。

そして、台風のときには「その場所を通らない」と言う臨機応変な対応も必要です(これは寄り道とは異なります)。

<参考記事>

台風から避難するときにはどうしたらいいかを話し合う

子どもたちが避難するときは、登下校時、そして自宅からの避難と主にこの2つを話し合っておきましょう。

登下校時に子どもが気をつけること

登下校時に台風の上陸が重なってしまった場合、家や学校がまだ近い場合には引き返して屋内で安全を確保しましょう。

学校などにいる場合には、もし親の迎えが可能なようなら待ってから一緒に帰るようにしましょう。

そして、子どもだけで登下校している場合には、できれば2人以上で一緒に行動するようにしましょう。

また、上でもお伝えしていますが、道路が冠水している場合には見えなくなっているマンホールや側溝などに落ちないように気をつけましょう。

自宅から避難所に避難するときに気をつけること

自宅から避難所に避難する場合には、必ず親や近所の大人と一緒に避難するようにしましょう。

もし子どもだけで避難しなければいけないときのために、緊急連絡先として親や親せき、近所の大人などと連絡が取れるように緊急連絡カードを持たせるなど日頃から準備をしておきましょう。

また、避難経路にどんな危険があるか(マンホールや水路、側溝など)もハザードマップなどを基に普段から話し合っておきましょう。

家でできる、子どもと親の台風対策

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台風対策には、台風に遭遇してしまったときの対応策と。台風が来る前に準備する台風対策の2つがあります。

台風の進路に当たってしまったらどうする?

台風の進路に当たってしまったり、直撃を受けそうなときは、原則として外出しないことが重要です。

  • 不要な外出は控える
  • 保育園や幼稚園、学校などと連携を取り、必要なら迎えに行く
  • テレビ・ラジオ・インターネットなどで最新の情報を取得する
  • 外にいる場合には、頑丈な建物に避難する
  • 川や用水路、側溝などに近づかない

もし氾濫した川や用水路に落ちてしまった場合には「浮いてまて」を思い出し、万が一の時でも慌てないようにしましょう。

そして、家族や親族の安否確認をする場合には、災害用伝言サービスを活用するなどして連携が取れるようにしておきましょう。

<参考記事 1>

<参考記事 2>

台風が来る前にできる準備

台風の被害は、その大きさや風の強さによって変わりますが、事前に対策を打つことで防げる被害も多くあります。

  1. 窓ガラスの補強
  2. ベランダの不要なものを片付ける
  3. 雨戸が閉まるか、ガタつきがないか確認する
  4. もしものときの懐中電灯・非常食
  5. 台風の大雨による浸水への備え
  6. 屋根をチェックしておく
  7. 雨どいを掃除しておく
  8. 外壁を補強しておく
  9. 浸水しないように土嚢(どのう)を準備しておく

また、台風被害に遭ってしまった後にも気をつけることがあります。

それは、損害保険の確認リフォーム詐欺です。

台風で住まいに被害が出た場合、加入している火災保険から保険金を受け取れる可能性があります。風災や水災の補償がされているプランかどうか、今のうちに確認をしておきましょう。

台風後に「飛び込み営業」でやってくるリフォーム詐欺にもご注意ください。

屋根の無料査定や無料見積もりと言って、後から高額な契約を迫ったり、火災保険を使って必要のない工事を勧めてきたり(保険金詐欺)、様々な方法でアプローチをしてきます。

少しでも不安や疑問に思ったら、消費者センターに相談することをお勧めします。

<参考記事>

子どもとできる台風対策

親子で台風対策をする場合、台風の怖さを教えることも重要ですが、楽しく準備をすると言うことで「子どもに覚えてもらう」こともできます。

  • 家族でキャンプをすることで非常時の過ごし方や食べ物の調理の仕方を学ぶ
  • ハイキングをしながら洪水になったら危ない場所や避難場所をチェックする
  • 非常食を家族で定期的に食べることで、非常食の作り方や味に慣れておく
  • プールや海で、溺れたときの「浮いて待て」の練習をする

このように、子どもと台風対策を学ぶときは「遊び」を織り交ぜながら行うといいでしょう。

非常食は数年ごとに賞味期限がありますので、家族で楽しみながら料理をして食べるなどするといいでしょう。作り方や味に慣れて、新しい非常食と交換もできますので一石二鳥です。

長期間保存が可能なサバイバルフーズと言う保存食もありますので、一度家族で試食も兼ねて食べてみるのもお勧めです。

<参考記事>

台風から子どもを守るために必要なことで大事なことは以下の通りです。

  1. 台風の怖さについて話し合う
  2. 台風の何が危ないのかを話し合う
  3. 台風から避難するときにどうするかを話し合う
  4. 事前に備えをしておく
  5. 楽しみながら子どもと台風について学ぶ

楽しみながら子どもたちと台風について話し合い、万が一の事態に備えておきましょう。

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