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「オーダーメイド」保険にご用心!
「私の保険はオーダーメイドで、他とは違った特別な保険だと思っていたのに全然話が違う!」
そう息巻いていたのは、保険相談に来られた30代の女性会社員の方でした。
その女性は、友人の勧めでとある外資系保険会社の生命保険に1ヶ月前に加入をしたのですが、インターネットで『オーダーメイドの保険なら○○保険』と言うフレーズをいくつも目にして、「オーダーメイドは私の加入した保険会社だけじゃないの?」と疑問を持ったそうです。
外資系保険会社の専売特許「オーダーメイド」は過去の話
実は私FPたくやも、外資系保険会社に勤務していた時に「我が社の保険はオーダーメイドです!」とアピールして営業をしていました。
その時は国内大手保険会社の保険に加入している人が多く、「自分の扱う保険は国内大手保険会社とは違って、死亡保険も医療保険も単品で組み合わせる事が出来ますよ」と“オーダーメイド”をアピール出来る時代でした。
しかし、今では“そんなオーダーメイドは当たり前”になり、どこの保険会社でも単品の保険を組み合わせる事が出来ます。
それでも未だに「ウチはオーダーメイドの保険ですから」と、営業スタイルを変えない保険会社もあります。それが、プルデンシャル生命やソニー生命などの外資系と呼ばれている保険会社です(※正確には、ソニー生命は日本社ですが)。
これらの保険会社は、コンサルティング営業をモットーに活動している保険会社ですので、しっかりと顧客の現状を踏まえたプランニングをすると言うメリットがあります。
しかしその反面、保険商品をなかなかリニューアルしないなど、時代に取り残された保険を未だに販売するなどのデメリットもあります。
また、人件費が高い事でも有名であり、そのコストを顧客が高い保険料として支払っていると言う事も忘れてはいけません。
「一歩先に進んだオーダーメイドの保険」とは
では、オーダーメイドの保険が悪いのかと言うとそうではありません。
定期付き終身保険やアカウント型の保険よりは上に挙げたオーダーメイドの保険のほうがまだマシでしょう。
しかし、更に「一歩先に進んだオーダーメイドの保険」がある事をご存じでしょうか。
その保険は、1社専属の保険の営業マンの提案する保険ではなく、複数の保険会社を取り扱う“乗合代理店”に属するファイナンシャルプランナー(FP)が提案・販売する保険です。
彼らのようなFPが提案・販売する保険は保険会社の意向に左右される事なく、様々な保険会社の中から顧客に合ったプランニングがされていますので、“真のオーダーメイド”とも言われています。
死亡保険はA社、医療保険はB社と言うように、性別や年齢、ライフプランに合った保険会社を選ぶ事で顧客にぴったりとマッチした保険を提案するスタイルが主流となっています。
FPの全員が全員信頼出来るとは限らない!?
このように、保険は乗合代理店のFPに相談するのが一番かと言えばそうとも限りません。
なぜなら、最近では乗合代理店のFPの中にも営業成績優先で動くFPがいるからです。
ほとんどのFPはそうではないと思いますが、中には手数料の高い保険会社ばかりを勧めたり、簡単に販売出来る保険ばかりを勧めるFPもいる事は事実です。
そう言ったFPに当たらないためにも(当たったとしても自分を守るための)“ある程度”の知識があなたにも必要になってきます。
「なぜこの保険を私に勧めるのか」「他の保険会社と比べてどこが違うのか」このような質問をぶつけて反応を見てみましょう。あなたの質問に明確な答えが返ってこないようなら、そのFPとは早々にお別れが必要です。
手間はかかるかもしれませんが、信頼出来るFPが見つかるまで保険に加入する・見直す事を延期しましょう。間違った保険に加入するリスクを考えたら、時間を掛けてじっくりと検討する事がいかに大事かと言う事がわかるでしょう。
あなたも「オーダーメイド」と言う言葉に騙されないように気を付けてくださいね。