あなたはワンちゃん、ネコちゃんを飼っていますか?
日本ペットフード協会のデータによると、日本における犬・猫の2013年単純合計頭数は、約2060万頭と推計され、日本人の0歳~14歳までの人口の約1700万人を大きく上回っています。
「犬は庭に繋いで、エサは猫飯(ねこまんま)」だった時代が懐かしいですね。今では“ペットも家族の一員”と言う事で、家の中で犬や猫を飼う人も多いのではないでしょうか。住む環境も食べるエサも昔とは大きく違い、犬や猫の寿命も延びてきています。犬は平均寿命が13.9歳、猫は14.4歳、特に猫は家の中で飼う猫の平均寿命が15.9歳なのに対して、外に出る猫は12.1歳と差があります。
このように、犬や猫の「高齢化」の影響で病気に罹ったり、ケガをしたりするケースが増えています。
目次
ペットが人に与える精神的効果
ペットと共に生活する事は、以前から欧米や日本国内での学会での調査や研究が進んでいて、心身ともに人の健康に与える効果が証明されています。
例えば子供について、「人の痛みがわかる」、「おちつきがある」、「忍耐力がある」と言う3点について調査したところ、ペットを飼っていない家族の子供に比べて明らかな優位性が認められているそうです。
また、夫婦関係についても、ペットを飼っている夫婦のほうが良好な夫婦関係を築いている割合が多く、個人に関してもストレスを感じない、孤独を感じないと言う人が多く見られました。
ペットの救急医療の理由1位は「異物誤飲」
アニコム損害保険株式会社の調査によると、動物病院の救急医療の理由1位は異物誤飲で全体の約13.9%を占めていて、次いで嘔吐、下痢、骨折と続いています。
ちなみに、子犬が動物病院に連れてこられる理由の1位は下痢、胃腸炎、異物誤飲などの「消化器科疾患」で、22.0%を占めていて、皮膚疾患、耳鼻咽喉疾患、呼吸器系疾患、感染症と続いています。
異物誤飲や骨折は緊急な手術を要する事も多く、30万~40万円と言う高額な治療費がかかるケースも多くみられます。このような思いがけない事故を防ぐためにも、ペットの周りに誤飲してしまいそうな物を置かないなどの飼い主の日頃の心掛けが必要となります。
ペット保険が必要な理由
動物病院で支払うペットの治療費は、人間のように健康保険が使えませんので全額自己負担となります。
これは、動物病院の治療費が、公正取引委員会によって基準を定める事が出来ず「自由診療」となっているからです。また、居住地域や動物病院によって治療費が異なりますので、治療費が高額になるケースが高く見られます。
以下に、主な疾病の平均的な治療費(小型犬1通院あたり)の金額を挙げてみたいと思います。
消化器疾患
皮膚疾患
耳の疾患
手術での参考診療費
ペット保険の補償内容
ペット保険には主に、通院・入院・手術の3つの補償があります。
保険期間は1年の自動更新で、毎年保険料は上がっていきます。プランによって、かかった治療費の70%を補償するものや50%を補償するものなど選ぶ事が出来ます。
保険金の受取は、治療費を動物病院に支払った後に請求して受け取る方法と、提携している動物病院で保険証を見せれば保険金の請求をせずに自己負担分だけを支払う事が出来る方法とがあります。
補償の対象外もあるので注意が必要!
ペット保険は何でも補償してくれるものではありません。人間の保険と同様に「保険金が支払われないケース」もあるので注意が必要です。主なケースは以下の通りです。
保険会社によっては上記項目でも補償の対象とする場合がありますので、それぞれ確認が必要です。
犬の噛みつきなどを補償する賠償責任保険について
ペット保険では特約で「賠償責任特約」を付加する事が出来ます。これは保険料にプラス100円ほどで付加出来る特約で、例えばあなたの飼っている犬が他人に噛みついてケガを負わせてしまった時などの損害賠償金などを補償するものです。
ただし、火災保険や自動車保険などに特約で個人賠償責任保険が付加されている場合は、「犬の噛みつき」も補償に含まれていますので、新たに特約でペット保険に付加する必要はありません。また、ペット保険での補償額は最高で500万円なのに対して、火災保険や自動車保険では1億円まで補償されますので、先に火災保険や自動車保険に加入しているのであれば、こちらに特約を付加する事をお勧めします(特約は途中からでも付加出来ます)。
何を基準にペット保険を選ぶか
ペット保険を扱う保険会社は10社以上ありますので、何を基準に選ぶかが重要です。
会社の規模や知名度なども選択肢のひとつですが、ここではより具体的なチェックポイントを3つ挙げてみたいと思います。
補償範囲の広さ
比較的発生頻度の高い「膝蓋骨脱臼」や「歯科治療費用」ですが、補償の対象外としている保険会社があります。頻度が高い傷病であれば補償の対象であったほうがいいですよね。
更新時での補償内容に変更がないか
保険金の支払い状況によって、更新後の補償内容に部位不担保や継続不可などの契約変更があるかないかも重要なポイントです。
待機期間があるか
保険会社によっては、病気やがんに対して補償に待機期間がある場合があります。契約初年度に限って30日の待機期間がある保険会社などは、この時期に保険金の請求をしても保険金の受取が出来ませんので事前に確認をしておきましょう。
いかがでしょうか、あなたの可愛いワンちゃん、ネコちゃんにいつまでも元気でいてくれるように、何か合った時の備えを今のうちに考えておきましょう。