甘いリンゴのような香りのカモミール・ローマン。心を落ち着けてリラックスさせる効果に優れています。
「地面のリンゴ」というギリシャ語がその名の由来です。この香りの良さから来ているんでしょうね。古代エジプトの時代から薬としても使われてきたハーブです。
お肌にも優しいのでスキンケアにも使えますし、穏やかな香りはお子さんにもおすすめです。
目次
カモミール・ローマンの効果効能
カモミール・ローマンは花から採れるアロマで、ローズほどではありませんが、とても高価です。でもそのお値段に見合うだけの効果があると思います。
ハーブティーでも人気のカモミール。でも精油のカモミールとは種類が違います。
お茶として飲まれているのは「カモミール・ジャーマン」で、香りの良いアロマオイルは「カモミール・ローマン」です。
カモミール・ジャーマンの精油もあるので、また違う機会にご紹介しますが、あんまり香りはよくありません。
精油のプロフィール
- 科名:キク科
- 学名:Anthemis nobilis/Chamaemelum noble
- 抽出部位:花
- 抽出法:水蒸気蒸留法
主な作用
- 中枢神経鎮静作用
- 誘眠(ゆうみん)作用
- 鎮痙攣(ちんけいれん)作用:痛みによる筋肉の収縮を和らげる作用
- 鎮掻痒(ちんそうよう)作用:かゆみを抑える作用
- 抗炎症作用
- 抗アレルギー作用
- 鎮痛作用
- 鎮静作用
- 通経作用
適用例
- 自律神経失調症
- 神経性ショック(悲しみ、悩み)
- 鼓腸
- 空気嚥下(えんげ)症
- 皮膚炎
- 湿疹
- ニキビ
- 下痢
- 吐き気
- ストレス
- 不眠症
- 不安症
- 掻痒性皮膚疾患
心への作用
甘いリンゴのような香りは心を落ち着ける作用に優れています。不安感が強い時や緊張、怒りなどの感情を和らげ、気持ちを優しくほぐしてくれます。
不安感で眠れない時など、寝る前に使うとぐっすり眠れます。
身体への作用
月経のリズムを整えたり、胃腸の調子を整える働きがあります。ストレスで胃の調子が悪いとき、胃もたれ、胃痛を感じる時などにおすすめです。
肌への作用
肌に優しいアロマなので、スキンケアにも有効です。ニキビなど炎症を起こした肌にもいいですし、かゆみを鎮める作用に優れています。
カモミール・ローマンの禁忌事項
妊娠初期には使用しないこと。また、ブタクサなどキク科の植物にアレルギーがある人は注意です。
私はブタクサの花粉症ですが、特にトラブルは起きていません。個人差があると思いますが、念のため気をつけてくださいね。
カモミール・ローマンの使い方・楽しみ方
カモミール・ローマンは香りがいいだけではなくてお肌や髪にも使える優秀なアロマ。1本持っておくと重宝します。
寝る前の芳香浴
今日はどうにも疲れてしまって、なんだか寝付けそうにない。そんな時にぜひ使ってみてください。お子さんが興奮して眠れない時や、ご主人がストレスで寝つきが悪い時など、家族みんなで使えるアロマです。
ティッシュに1滴たらして枕元に。カモミールなどお花の精油はパワーが強いので1滴で十分です。
かゆみ止めに
カモミール・ローマンのかゆみ止め作用はほんとに素晴らしい!乾燥肌で冬は時おり猛烈にかゆくなる私の肌でも有効活用しています。
カモミール・ローマンを入れて作ったジェルをかゆいところに塗るとスーッとかゆみがおさまっていきます。
<材料>
- 水溶性ジェル 小さじ1
- カモミール・ローマン精油 1滴
- ラベンダー精油 2滴
ジェルと精油を混ぜるだけですが、私は少し多めに(大さじ1分くらい)まとめて作ってあります。かゆみを我慢できなくなったらこのジェルを塗ります。
ラベンダーにも肌を健やかに保つ働きがあるので、この組み合わせはお肌にとってベストだと思います。
子どもにも使える優しいアロマなので、うちの子のかゆみ止めとしても使っています。
※精油は薬ではありません。傷のある湿疹などに塗って悪化すると困りますから、あくまでも乾燥している時のかゆみ止めとして使ってください。
ヘアケアにも
「カミツレ」という名で日本でも親しまれてきたカモミール。髪のツヤを良くしてくれるのでヘアケアにもいいんです。シャンプーなんかにもよく「カミツレエキス」として配合されていますよね。
高価な精油をシャンプーに使うのはもったいないので、私は椿油に入れて使っています。
椿油も髪を健やかに整えるのに役立ちますが、少しクセのある椿油の香りをカモミール・ローマンが和らげてくれるという効果もあります。
小さじ1の椿油に対して精油を1滴の割合で加えます。洗髪後、軽くタオルドライした髪の先にこのヘアオイルをつけてからドライヤーをかけると、髪を熱から守ってくれますよ。