大地震が起こって避難所生活が長く続いてしまうとき、不安が募る要因はいくつもあります。
- 食べ物、飲み物の不安
- 避難所生活、集団生活でのストレス
- 車中泊などでのエコノミークラス症候群
- 高齢者の健康不安
- 赤ちゃん、子どもたちの健康不安
これらの不安をどうやって減らしていくか、それが避難生活での大きな課題です。
目次
電話で健康相談ができる公的機関の代表例
電話で健康相談ができる代表的なものが2つあります。
「#7119」と「#8000」です。
救急相談センター「#7119」
救命救命センター「#7119」は、24時間年中無休で電話相談ができるサービスです。
- 今すぐ病院に行ったほうがいいかわからない
- 救急車を呼んだ方がいいのかわからない
このように「迷ったら」、救急車を呼ぶ前にこちらに電話をしましょう。
「#7119」に電話をすると、自動音声サービスで「医療機関を探す」もしくは「救急相談をする」のどちらかを選ぶことができます。すると、電話対応をしてくれる相談医療チーム(医師、看護師、救急隊経験者等の職員)が各種対応に応じてくれます。
現在、この救急相談センター「#7119」は全国の市町村にあるわけではありませんので(徐々に増えてきています)、お住まいの自治体にサービスがないようなら救急車の要請を行ってください。
ただし、緊急性がなく自分で病院に行ける場合は、救急車以外の交通機関等を利用するようにしましょう。
小児救急電話相談事業「#8000」
厚生労働省が管轄している「小児救急専用」の電話相談事業です。
「#8000」は全国共通の電話番号で、ここに電話をすると小児科の医師や看護師に相談ができ、お住まいの自治体の相談窓口に自動転送されます。
固定電話でも携帯電話でも通話が可能ですので、小さなお子さんのいる家庭は携帯電話には絶対に登録しておきましょう。
電話相談は平日も土日休日も24時間対応のところがほとんどですが、厚生労働省のホームページには実施状況が一目でわかる地図(下図は引用)が載っていますので参考にしてください。
画像引用:厚生労働省『小児救急電話相談事業』より
避難所などで小さな子どもと避難生活を送っている人は、自分の健康状態よりも子どもたちの心配のほうが多いかもしれません。
そんなとき、少しでも不安が解消できれば精神的ストレスも減り、避難生活が少しは楽になるかもしれません。自分だけで不安を溜め込まずに、まずはこう言った公的機関の電話相談を利用してみましょう。
ただし、公的機関の電話相談は対応できる「枠」が狭く、話し中で繋がらなかったりしますので、特に深夜や終了時間間際は繋がりにくいこともありますので心に留めておきましょう。
民間の24時間電話健康相談サービスを利用する
上で紹介した公的機関の2つのサービスは必ず携帯電話やスマートフォンに登録をしておきましょう。
そして、ここでは民間の会社が行っている24時間電話健康サービスを紹介します。
T-PEC(ティーペック)
T-PEC(正式名称は「T-PEC株式会社」)は日本の名医や経験豊かな相談スタッフが健康医療サービスの普及に務め誕生したサービスで、その主な柱は以下の3つです。
- 名医によるサービス
- 医療関連情報提供サービス
- 24時間電話健康相談サービス
名医によるサービスには、セカンドオピニオン、そして優秀専門医の紹介があります。
医療関連情報提供サービスでは、「リハビリのできる病院を自宅近くで探したい」「女医のいるラマーズ法の病院を教えて欲しい」などの相談を受けたときに専門医療機関の情報を提供します。
24時間電話健康相談サービスは、専門のスタッフ(医師、保健師、助産師、看護師、心理カウンセラー、管理栄養士、ケアマネージャーなど)が、健康相談・医療相談・介護相談・育児相談・メンタルヘルスなどの相談に24時間年中無休でお受けしています。
T-PECは有料会員のみのサービス
T-PECのサービスを受けるには有料会員になる必要があります。
月会費:10,800円(年間129,600円)
※2016年5月現在
これだけの充実したサービスを利用するためには、やはりそれ相応のコストがかかると言うことです。
ただし、この充実したサービスを「ある条件」さえクリアすれば会費を払うことなく利用することができます。
T-PECのサービスを会費を払うことなく利用するための方法
T-PECの充実したサービスを受けるためには有料会員になる必要があります。しかもその会費は安いとは言えない金額です。しかし、この会費を払うことなくT-PECのサービスを受けることができます。
それは、T-PECのサービスが無料付帯されている生命保険を選ぶことです。
生命保険や医療保険、がん保険などを販売している生命保険会社の中で、「T-PECと提携している」生命保険会社がいくつかあります。有名なところでは、アクサ生命、メットライフ生命、オリックス生命、マニュライフ生命、AIG富士生命などがあります。
すでにこれらの生命保険会社の商品を契約している人で、自分では気づかずにT-PECを利用できると言う人もいるかもしれませんので、ぜひ今一度、自分の加入している生命保険の確認をしておきましょう。
また、生命保険の見直しを考えている人は、これを機にT-PECと提携している生命保険会社を含めて検討することをお勧めします。
必要なことは、必ず複数の生命保険会社の商品を見比べて検討すること、そしてFP(ファイナンシャルプランナー)に相談することです。「知り合いだから」「お世話になっているから」と言う理由で〇〇生命の◇◇さんに相談すると言うことだけは、あなたの選択の幅がなくなりますので絶対にやめましょう。
縁故で加入した生命保険は「解約したくてもできない」「解約したい保険に毎月保険料を支払う」「どんどん損が増えていく」と言う負のスパイラルに巻き込まれる危険性が大です。
そのためには、まず複数の生命保険会社で資料請求をすることが近道です。そして、なるべく多く選択肢を増やして、その中から自分に合いそうなものをいくつかピックアップしたらFPに相談しましょう。
お勧めは複数の生命保険会社を取り扱っている保険代理店のベテランFPです。
そして明確に「T-PECと提携している生命保険を探しています」と伝えましょう。ベテランのFPであればT-PECの説明はもちろん、数多くの生命保険の知識も豊富ですから、あなたの希望する保険を選んでくれるはずです。
もしも自分の希望と違ったり、FPと話が合わなかったとしても、相談料は無料ですしFPをチェンジすることもできますので、じっくりとあなたの希望を叶えてくれるまで比較検討しましょう。
最低限支払っている保険料で、さらにT-PECまで付帯されている生命保険であれば安心して続けることができますね。
「避難所でのエコノミークラス症候群などの健康不安を24時間電話相談サービスを利用して減らす方法」まとめ
避難所などで健康不安を少しでも減らすための方法として、24時間電話相談を利用しましょう。
公的機関なら、
- 救急車を呼ぶか迷ったら、救急相談センター「#7119」
- 小さな子どもの相談なら、小児救急電話相談事業「#8000」
民間なら、
- T-PEC(有料会員のみ)
- T-PECを生命保険を見直して無料で利用する
地震などが起きても利用できるように、今のうちに確認をして準備をしておくことが重要です。
しっかりと対策をしておきましょう。