地震が起きたとき、「取るべき行動」と「取ってはいけない行動」があり、それをするかどうかで生死を分ける場合があります。
「これをしたから絶対に助かる」もしくは「絶対に危ない」と言うことと言うことは条件や環境によって異なるかもしれませんが、しかし確実に生存確率は上がると言われていますので、もしものために覚えておきましょう。
目次
頭を守り、安全な場所に身を寄せる
地震が起きたとき、ものが上から落ちてこない場所へ移動して「頭を守る」ことが一番重要です。
1. 安全な場所に身を寄せること
地震が起きたら、まずは自分の身の安全を守るために安全な場所に身を寄せることが第一です。
- 上から物が落ちてきたりしない場所
- 家具などが倒れてこない場所
もしも家具が倒れてきたとしても、助かる隙間ができる机の下やベッドの脇などに身を寄せましょう。特にベッドの脇は、家具などが倒れてきてもベッドで引っ掛かり、三角形の空間ができやすく生存確率が高まります。
2. 頭を守るために体を丸くする
地震が起きたとき、まず自分の体の中で守らなければいけないのは頭です。
体を丸くして小さくなり、身近にクッションなど頭を守るものがあれば利用して揺れがおさまるのを待ちましょう。
台所であれば鍋などで頭を守り、スーパーなどで買い物中なら買い物カゴを頭からかぶりましょう。もし身近に頭を守るものがなければ、両手で頭を抱えるように守るだけでも多少は効果があります。
3. パニックになって動き回らない
急に大きな地震が起こるとパニックになってしまうことがあります。
しかし、パニックになって動き回ってしまうと、割れたガラスなどでケガをしたり、壊れた家具などでケガをしたりする可能性が高くなってしまいます。また、急に外に飛び出たりすると、頭上からの落下物でケガをしてしまったり、車にはねられてしまう危険性もあります。
動き回れるくらいの地震であれば家や建物が倒壊する危険はありませんので、建物の中にいたほうが安全です。地震が起こったら慌てず、パニックにならずに行動できるように心がけておきましょう。
4. 慌てて台所の火を消しに行かない
「地震が起きたら、まずは火を消しましょう」と習った人も多いのではないでしょうか。
これは、地震からの火事を防ぐために呼びかけられたものですが、今はガスコンロに安全装置が付いているものがほとんどですので、地震が起きて慌てて火を止めに行かなくても、火は自動で止まります。
逆に、慌てて火元に近づくことで、調理中の熱々の食べ物で大火傷を負ってしまう可能性があります。
ストーブやヒーターなども安全装置が付いていますので、地震を感知したり転倒すると電源がオフになりますので、慌てて消しに行く必要はありません(一部昔の商品は安全装置が付いていないものもあります)。
5. 2階建ての家の場合、絶対に1階へは降りない
建物の上の階にいればいるほど地震の揺れは激しく感じます。
しかし、だからと言って地震が起きても絶対に2階から1階へ降りてはいけません。
家が倒壊するような激しい地震の場合、約90%の確率で2階よりも先に1階がつぶれてしまいます。また、生活環境を考えると、2階よりも1階のほうが台所やリビングがある家庭が多く、調理中の鍋や転倒の危険性のある家具や大型テレビなどがあります。それに対して2階は寝室などの場合が多いので、1階よりも危険性は少なくなります。
外出先のスーパーやデパートなどで地震に遭ったとき
外出先で地震に遭ったとき、自宅とは違う注意点があります。
6. 実はフロアの中央は危険が多い
スーパーやデパートなどの広い商業施設の場合、地震が起こったら商品棚などの少ないフロアの中央に避難したほうが安全なように思えますが、実は商業施設では天井や照明器具、配管設備などが落ちてくる危険性があります。
オシャレな演出なのかもしれませんが、天井の配管が丸見えな店舗を最近よく見ませんか?そして天井がしっかりしてそうなフロアでも、意外と内装部材はそれほど頑丈ではないので注意が必要です。
反面、壁際は建物自体の柱や壁の強度が強く頑丈なため、広いフロアの中央部分よりも安全だと言われています。
7. 商品の陳列棚には注意
商業施設やコンビニなどの陳列棚は、大きな地震が起きると商品が落下してガラスが割れたりして危険です。
割れた商品の中身が散乱して床が滑りやすく転倒する危険、転倒してガラスなどでケガをする危険がありますので、速やかに避難するようにしましょう。
また、図書館なども一斉に棚から本が大量に落ちてきます。そして本だけでなく本棚の倒壊の危険性も考えられますので、揺れがおさまったら速やかに避難しましょう。
地震が起きたときにどう動くか7つの基本行動【まとめ】
- 安全な場所に身を寄せること
- 頭を守るために体を丸くする
- パニックになって動き回らない
- 慌てて台所の火を消しに行かない
- 2階建ての家の場合、絶対に1階へは降りない
- 実はフロアの中央は危険が多い
- 商品の陳列棚には注意
地震の揺れがおさまり、外出先から帰宅する際には公共交通機関が利用できない場合があります。
その場合には、すぐに帰宅しようとするのではなく、心に余裕を持って行動するよう心がけましょう。