砧公園は、東京都立の公園です。391,777.35平方メートルの敷地には、軟式野球場兼競技場、小サッカー場、世田谷美術館の施設をはじめ、ハイキングなど家族連れで楽しめる広場やバードサンクチュアリ、サイクリングコースなども設けられた自然の地形を活かした公園です。今回は、東京都立砧公園について紹介します。
目次
かつてはゴルフ場だった
用賀駅からは、徒歩で約12分。砧公園は、東名高速道路の北側にあります。現在は、東京都内の公園の中でも広大といわれる敷地面積を誇ります。しかし、砧公園ははじめから公園として整備されていたわけではありません。
戦時中は、空襲被害が出た場合の避難場所として防空緑地に指定されていました。また1955年から12年間ほどは都営のゴルフ場として利用されていました。「東京砧ゴルフ場」といわれ、当時は1日300円で利用できたという話もあります。
現在は公園として、多くの人の憩いの場になっている砧公園ですが、かつてはゴルフ場のホールだった名残が感じられる部分も残っていたりします。
公園の自然を歩きながら、ゴルフ場だった頃の面影を探してみてはいかがでしょうか。
砧公園のみどころ
現在は、かつてゴルフ場だった豊かな自然が活かされた空間の中に、世田谷美術館や野球場、サッカー場などの施設が点在する砧公園。
広場やファミリーパークも多数あり、それぞれに特徴があります。公園内の見どころとともにチェックしていきます。
小さな子どもでも安心して遊べる広場
園内のところどころに広場やパークがあります。小さい子どもでも楽しめる遊具のある広場を紹介します。
みんなのひろば
みんなのひろばはその名前の通り、みんなが遊べる広場です。以前はアスレチック広場と呼ばれていましたが、2020年3月にインクルーシブ遊具が設置され、みんなの広場としてリニューアルオープン。インクルーシブとは、「包括的な」とか「包み込む」という意味で、障がいがある子もない子もすべての子どもにやさしく配慮。ケガや事故を減らすため、地面はクッション性に優れたゴムチップ舗装。アスファルト部分は、滑りにくい樹脂系舗装となっています。遊具には、体を支える力が弱い子が揺れる感覚を楽しめる大型ブランコのほか、車いすに乗ったまま遊具の中を駆けることができる船型の複合遊具「みらい号」、車いすの子と一緒に遊ぶことができる迷路、音の出る楽器遊具があります。
わくわく広場
みんなのひろばと同じく、公園の東側に位置する、わくわく広場。ここは、7歳未満の子どもを対象とした遊び場です。広場には、動物の形の遊具やすべり台も小さな子どもが安全に遊べるよう配慮した低めのものがレイアウトされています。日当たりのよいフラットなエリアで、歩きはじめの子どもものびのびと安心して遊ばせることができます。
子どもの森
砧公園の中心部辺りに位置する子どもの森。3歳くらいから小学生くらいまでが遊べる遊具が置かれています。遊具は、ブランコやジャングルジム、すべり台、平均台やネットを使ったアスレチック遊具もあります。子どもの森は、その名の通り、樹木が多く、雑木林に棲む昆虫や植物を観察したり、秋にはどんぐりや落ち葉拾いも楽しめます。木陰によって日差しが遮られるので、日差しが強いときも遊ばせやすい環境ですが、夏は虫除け対策が必須です。
都会の喧騒を忘れるほどのどかさが魅力
遊具のある広場も楽しいですが、のんびりとした時間を過ごしたり、ピクニックをするなら、芝生の広場で! 園内の芝生広場を紹介します。
芝生広場
周囲を木々に囲まれた芝生広場。その名の通り一面に芝生の地面が広がる空間です。ファミリーパークと子どもの森の間に位置するこの芝生広場は犬も入ることができるスペース。ペットと一緒にフリスビーやピクニックを楽しむのにうってつけ。芝生広場には売店もあります。
ファミリーパーク
公園の中の広い位置を占めている広場がファミリーパーク。子どもの森に隣接する広場で、芝生が敷かれた広い空間です。多目的に利用できるので、散策をしている人、ヨガを行っている人、かけっこをする子どもたちなど、お天気がよいとたくさんの人が集います。
また、ファミリーパークには谷戸川も流れています。川には、橋もいくつかかかっていて、中でも公園の北側にある吊り橋は東京23区では珍しいといわれています。10mほどの小さな歩道吊り橋ですが、印象的で写真を撮っている人も見かけます。
ねむの木広場
芝生広場から続くねむの木広場には、木陰があります。ここには屋根付きベンチも置かれています。周囲に伸びる木々によりできる木陰があるので、本を読んでいる人も。暑い日でも安心して休憩できる場所です。
サイクリングも楽しめる!
砧公園内ではサイクリングもできます。自転車の練習場もあるので、まずは練習してから走ってみるのも。公園内なので車の心配もなく安心してサイクリングを満喫できます。
チリリン広場
芝生広場と子どもの森に隣接する一角には、チリリン広場があります。ここは、自転車練習場で、補助輪付きや補助輪なしの自転車の練習ができます。舗装はアスファルト。約100mくらいの距離があります。
サイクリングコース
砧公園のファミリーパークの周囲はサイクリングコースになっています。外周は約1.75km。持ち込んだ自転車のほか、キックボード、ストライザーで自由に走行できます。コースは緑豊かで、自然や季節感を感じられるのが魅力です。自転車の貸し出しはありません。
バラ園や梅林など季節の花を愛でることも
園内には樹木が多く、緑豊か。桜の名所としても有名な砧公園ですが、秋には紅葉も見ごたえがあります。桜や紅葉のほか、バラや梅など四季折々の植物を楽しめるので、お散歩がてら、季節の風景を訪ねてみるのもおすすめです。
バラ園
砧公園には、わくわく広場の近くと、小サッカー場近くの2か所にあるバラ園。約27品種、290株のバラが植栽されています(2022年現在)。バラの見頃は、例年、春だと5月中旬~6月初旬頃。秋だと10月中旬~11月中旬頃です。開花時期は、SNSなどでチェックでき、無料で見ることができます。
バラの見頃に合わせて砧公園で活動されているボランティアの人たちがバラの解説をしてくれる「バラを観る会」が開催されるので、合わせて観に行くのもいいでしょう。
梅林
みんなの広場の近くと、ファミリーパーク内の2か所に梅林があります。桜が咲く前の季節、周囲の緑が少ない時期に紅白の梅の花が一斉に咲く様子は春の訪れを実感できる風景です。散策の楽しみになること間違いなし。春とはいえ、まだ寒い季節ですが、運動を兼ねてお散歩してみては?
野鳥の観察をするならバードサンクチュアリへ
公園の西側、大蔵通りの方面にはバードサンクチュアリも設けられています。鳥たちが安心して飛来できるよう工夫をこらされた空間で、水辺や森林があり、観察窓からの眺めは都心とは思えない自然に満ちています。
バードサンクチュアリ
砧公園に飛来する野鳥を観察できるスペースです。季節ごとにシジュウカラ、オナガ、カワセミ、カワラヒワなどさまざまな野鳥が訪れる砧公園。野鳥には詳しくない…という人でも、野鳥の紹介、観察ポイント、バードカレンダーなどの案内があるので初めての人でも楽しめます。
バードサンクチュアリの周りには、お花もたくさん植えられています。花とともに野鳥を観察すれば、季節を2倍楽しめそうです。
園内には美術館や売店などの施設も
世田谷美術館や野球場、サッカー場などさまざまな施設も備えている砧公園。世田谷美術館は美術を楽しむだけでなく、フレンチレストラン「ル・ジャルダン」を併設しています。このほか、世田谷美術館地下1階には「セタビカフェ」も。軽食やちょっと休みたいというときはカフェへ訪れてみてはいかがでしょうか。
スナック系の軽食やレジャーグッズが必要な場合は、売店へ。売店は、「パークス 砧美術館前店」「パークス砧梅園前店」の2か所。美術館の近くにある「パークス 砧美術館前店」には屋外と屋内にテーブル席があります。「パークス砧梅園前店」は、みんなのひろばの近くにあり、家族連れで賑わっています。名物はたぬきが描かれた「きぬた焼き」。午後には売り切れてしまうこともあるので、食べたい人は早めに行くのがおすすめです。
都民の憩いの場
大蔵一丁目、岡本一丁目に広がる都内でも広大な公園、砧公園。1957年の開園以来、憩いの場として多くの人たちに愛されてきました。ゴルフ場だった地形を生かし、芝生広場と樹林で構成された起伏豊かな園内は家族みんなで楽しめる空間です。東京23区という立地ながら、都会の喧騒を感じさせない貴重な環境なので、運動に、散策に気軽に足を運んで。身も心もリフレッシュできるはず。
店舗・施設情報 | |
---|---|
名称 | 東京都立砧公園 |
住所 | 東京都世田谷区砧公園1-1 |
電話 | 03-3700-0414 |
交通 | 電車1:田園都市線線 用賀駅 徒歩20分(約1600m) バス停:区立総合運動場バス停 下車 徒歩15分 系統:東急バス(二子玉川駅行き) バス1:小田急線 千歳船橋駅 乗車 > 砧公園緑地入口 降車 徒歩10分 |
開園時間 | 24時間開園 |
避難場所指定地区のご案内 | |
桜丘4・5、喜多見5(一部)・6、上用賀5・6、岡本1・3、用賀4、大蔵1・2・3・4・5・6、瀬田4・5、砧1・2.3・4・5・6・7・8、玉川台1・2、砧公園、成城1・2・3 |
この情報の投稿及び編集をした人 |
情報の引用元:砧公園ホームページ このページはネットをはじめチラシや看板などにより、すでに一般公開されている情報をもとに当サイト管理人が任意に登録したものです。掲載内容は保証されませんので店舗・施設ご利用の際は必ず、事前に直接ご確認ください。
[最終更新日]2023/02/27 |
Copyright © おいでよ用賀 All rights reserved.