2020年桜新町にオープン『長谷川町子美術館』の分館『長谷川町子記念館』
目次
桜新町の「長谷川町子美術館」は大人から子供まで自由な感性で楽しめる美術館
1985年に「サザエさん」や「いじわるばあさん」で得た収益で美術品を収集していた長谷川町子さんとお姉さんの鞠子さん。社会還元しようと『長谷川美術館』をオープンしました。こちらの美術館は長谷川姉妹のコレクションした美術品を展示するのが目的の美術館でしたので、当初はご自身の作品を展示するということは考えていなかったそうです。
ですがファンからの熱い要望で美術館の一角で漫画原画などの展示を行ってきました。しかしスペースが十分ではなく展示も限られていたところに、2020年美術館分館として『長谷川町子記念館』がオープンしたのです。
『長谷川町子美術館』はおもに長谷川姉妹の収蔵コレクションを楽しめる空間、『長谷川町子記念館(美術館分館)』は長谷川町子作品の世界を楽しめる空間となっています。2020年は長谷川町子生誕百年の節目の年でもあります。ぜひ足を運んで新しくオープンした「長谷川町子美術館」と「長谷川町子記念館(美術館分館)」をお楽しみください。
長谷川町子美術館 | おいでよ桜新町 (mycity-info.com)
『長谷川町子美術館』は美術入門の場にぴったり
こちらの入場券と整理券も可愛らしいデザインです。持ち帰って今日という日の記念にします。
長谷川姉妹が作品を選ぶときは名前にとらわれることなく絵を見て好きと感じたものを姉妹でコレクションされていたようです。『長谷川町子美術館』では長谷川姉妹のそのようなスタイルの「名前やジャンルにこだわらない自由な感性のもとに選ばれた美術品」が展示されています。
また大人から子供まで楽しめる美術館であってほしいという長谷川姉妹の『願い』が感じられる美術館となっています。
美術館にあまり縁のなかった初心者の方にも『美術入門の場』として、『長谷川町子美術館』はおすすめです。 私も美術館に行くのは「なにか特別な知識が必要なのではないか?」と感じていました。しかし『長谷川町子美術館』ではコレクションを展示する人もそれを見る人も、自由な感性で楽しんでよいと思うことが出来ました。
長谷川姉妹がそうしてきたように、心が感じるままにひとつひとつの作品を楽しみましょう。
この日は昭和時代の作品がたくさん展示されていましたが、ちっとも古さを感じることはありませんでした。美しさというものは時間が経って令和となった今でも変わらないものであることに改めて驚きました。この日は鳥の絵がモチーフになっている作品が多かったように思いますが作品を照らす照明の技術も素晴らしかったように感じます。
長谷川姉妹のコレクションは788点にのぼります。誰もが知っている国民的アニメ『サザエさん』の作者のコレクションを目にできるのは全国を見渡してみても桜新町にある『長谷川町子美術館』だけなのです。『長谷川町子美術館』の一階には展示室1があり、二階には展示室2とアニメの部屋があります。
『長谷川町子美術館』の二階『アニメ部屋』はずっといられます
『長谷川町子美術館』は館内すべてで写真撮影が禁止されていますので残念ながら写真でお伝えすることが出来ません。
文字で『長谷川町子美術館』の魅力をすべて語ることは難しいですが、おすすめは二階にあります「アニメ部屋」です!こちらのお部屋は入ってすぐになんと『サザエさんのお家』の縮尺模型(1/17)が展示してあります。 近くにはサザエさんの家系図が貼られています。知っているようで知らなかったサザエさんの登場人物の相関図を楽しむことが出来ます。
また花沢不動産の娘である花沢さんが磯野家の優れた間取りを徹底分析し解説している掲示物も面白かったです。 間取りと家族のコミュニケーションがいかに関係しあっているのかを改めて思う空間でした。 これから家庭を持とうと思っている方や、家を探している方も笑いのたえない磯野家の素晴らしい間取りを参考にしてみてはいかがでしょうか。
他にも『サザエさん』がアニメになるまでのシナリオや絵コンテも展示されていて細かい美術設定や仕上げの色設定などアニメを作る工程の作業の大変さを感じることが出来ます。クリエイターの方や美術関係者をめざしている方や関係者の方にもとても勉強になる展示だと思いました。美術館内でメモを取るのは大丈夫なのですがボールペンの使用は禁止されていました。係りの方に鉛筆を貸していただくことができました。
パラパラ漫画も置いてあるので小さいお子様はぜひパラパラしてみてください。
道路を渡り美術館分館『長谷川町子記念館』へ向かいました
美術館は何時間いても良いそうなので時間の許す限り存分に楽しむことが出来ます。私も一日中いたい気持ちでした。
さあ次は道路を渡り『長谷川町子記念館』へ向かいます。『長谷川町子記念館』は一階のみ写真撮影ができますので写真で中の様子をお伝えさせていただきます。
一階のお部屋はこどもたちもわくわくするような展示物がいっぱいの『町子の作品』というお部屋になります。面白いしかけがたくさんあります。作品もゆっくり読むことができます。
サザエさんたちも明るい笑い声が聞こえてきそうです。懐かしい日本のちゃぶ台スタイルの展示は外国の方にも日本の文化を知る機会となります。
黒板にチョークで絵を描いたりもできて小さなお子様もよろこんで楽しめます。しかもチョークは特別なものでできていて描くと光ります。しばらくすると勝手に消えるのです。とても不思議でしたが手も汚れないので安心してお絵描きできます。
「長谷川町子記念館」でショッピング
長谷川町子記念館の『喫茶部』素敵なインテリアの中でお茶を飲みながら作品の余韻に浸る
一階に併設されたカフェではインテリアの随所にこだわりが感じられます。大きな窓から見える外の景色もとっても美しい景色でした。
私がこの日注文したのは『パパイアサイダー』とこちらのカフェでおためしで食べられる『ドライパパイア』です。長谷川町子さんはパパイアが好物だったそうです。隣の購買部で『ドライパパイア』をお土産で買うこともできます。
『長谷川町子記念館』喫茶部では思わず笑ってしまう店員さんとのユニークなやり取りもありました。実際行ってみてのお楽しみにしてください。
長谷川町子記念館の『購買部』で本やグッズのお土産選び
サザエさんのかわいいグッズや本も揃っています。お土産にも喜ばれること間違いありません。ショッピングバッグも可愛らしいですよ。
長谷川町子美術館 〒154-0015
東京都世田谷区桜新町1-30-6
電話03-3701-8766
公式HP 長谷川町子美術館 (hasegawamachiko.jp)
開館時間10時00分~17時30分
休館日 月曜日(祝日の場合は、その翌日)、展示替期間、年末年始
入館料 一般 900円(800円)
65歳以上 800円(700円)
大学生・高校生500円(400円)
中学生・小学生400円(300円)
※20名以上の団体、障がい者手帳をお持ちの方とその介護者は( )内の金額です。
最後までお読みいただきありがとうございました。サザエさんの作者がどこで生まれ、どのようにして桜新町で暮らすようになったのかを今回年表で知ることが出来ました。一家で上京したり、姉妹で会社を立ち上げたり、創作活動したり、美術品を集めては美術館まで開館するとてもパワフルな家族・姉妹でした。
困難があっても家族で協力して立ち上がっていくという生き方にも心を打たれるものがありました。自分の感性をもっと自由に楽しんで良いのよーとサザエさんに応援されるような気持ちになることが出来る美術館と記念館です。
またお邪魔して時間の許す限り長谷川町子さんの世界を探っていきたいと思います。
長谷川町子美術館より徒歩7分(約500メートル)
[最終更新日]2020/12/09 |